カテゴリー: 睡眠障害

睡眠障害は、何らかの理由や原因により、不眠症のような、睡眠に関する様々な障害や疾病の事を言います。

特に我々日本人は、先進国の中でも平均睡眠時間が短い傾向にあり、いかに忙しい生活をしているかがよく現れています。
睡眠の質に不満を持つ人も老若男女を問わず多いとされています。

  • 睡眠相後退症候群(DSPS)とは

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    睡眠相後退症候群とは、睡眠の時間帯や睡眠リズムに関する睡眠障害(概日リズム睡眠障害)の一種で、夜寝る時間と朝起きる時間が通常の人よりも遅く固定された「遅寝遅起」の症状を示します。この病気の症状を端的に表すと、「慢性的な一人時差ボケ」とでも言えるかもしれません。症状の改善には光目覚ましのご利用をご検討下さい。

    睡眠相後退症候群の特徴

    睡眠相後退症候群のイメージとしては、一般的な社会生活(学校や会社)に適した就寝時間と起床時間が、仮に夜12時就寝・朝7時起床だとして、そうした時間に寝たり起きたりする生活を維持することが困難で、もっと遅い時間、夜3時に寝て朝11時に起きるようなリズムに就寝と起床リズムがズレこんでしまっている状態です。

    睡眠相後退症候群が、不眠症などの睡眠障害と異なる点は、全く眠れないわけではなく、深夜遅い時間だとしても一定の時刻になると眠たくなって眠ることが出来るという点です。朝も同様に、朝早く目覚めることが困難ではあるものの、時間の経過とともに昼ごろには目覚めることができるという特徴があります。

    通常は幼少期から思春期に発症し、成人になるにつれてあらわれなくなりますが、症状がそのまま固定されてしまう人もいます。また、遺伝的な要素もあるようで、家族の誰かが同じような症状を持っているケースも多いようです。

    特徴を以下にまとめます。

    • 幼少期から思春期にかけて発症しやすい
    • 大人になると症状が収まることが多いが、そのまま症状が続く人もいる
    • 午前中は起床することが辛く、起きても眠い
    • 夕方以降から深夜に向けて体調が良くなる
    • 睡眠時間が極端に不足しているわけではない
    • 睡眠時間は8時間以上など、長くなる傾向がある
    • 休日に寝貯めをすると、その夜眠れなることが多い
    • 生活リズムがすぐに崩れやすい

    睡眠相後退症候群による社会的な問題

    睡眠相後退症候群が抱える問題は、症状そのものというよりも、社会的な生活に支障が生じるという点にあります。

    睡眠相後退症候群は、寝たり起きたりする生活リズムが、一般的な人の生活リズムよりも遅いため、生活リズムは言わば「遅寝遅起」になり、例えば朝7時に起きて夜12時に眠るような、一般的な社会生活を送ることが困難になるケースも多々あり、不登校や引きこもりの原因になることも考えられます。

    • 起きたり眠ったりする生活リズムが人よりも時間が遅れている、遅寝遅起
    • 一般的な社会生活を送ることが困難な場合がある
    • 朝早くは起きれないため、周りから甘えや怠惰だと思われやすい
    • 単なる生活習慣の乱れと勘違いされやすい
    • 本人が病気であることをを自覚しにくく、自分がダメな人間だと思い込んでしまう
    • 朝起きられないので、不登校や引き篭もりを引き起こしやすい
    • 無理やり早起きすると、日中の眠気、集中力低下、疲労、倦怠感が現れやすい
    • 無理に生活リズムを早めようとすると、かえって大きく生活リズムを損なってしまうことがある
    • 生活習慣の改善や、治療などにより生活リズムを早くしても、容易に再発する(根治が困難)
    • 長時間睡眠する傾向
    • 朝起床時の体温が低い(36度以下)傾向がある

    睡眠相後退症候群の症状

    睡眠相後退症候群の症状を紹介します。

    • 寝付きが悪い
    • 眠りが浅い
    • 朝起きると疲れを感じる
    • 日中の眠気
    • 頭痛
    • 疲労感、倦怠感
    • 集中力の低下
    • 意欲の低下
    • 気分の落ち込みや抑うつ症状

    睡眠相後退症候群と似た症状を持つ疾病

    睡眠相後退症候群と似た症状を持つ疾病が幾つかあります。

    特に自律神経の乱れによって起こる、自律神経失調症や起立性調節障害との違いは、素人目には見分けるのが困難ですので、該当する症状がある場合は、お早めに専門医へご相談下さい。

    睡眠相後退症候群の原因

    睡眠相後退症候群の原因は、特定には至っておらず、体内時計の乱れ、自律神経の乱れ、体温の日内変動リズムの乱れなど、様々な原因が推測されます。

    中でも、家族にも同様の症状を持っている人がいる可能性が高く、遺伝的な要因が見られることから、遺伝的に時計遺伝子の異常があり、体内時計の周期が人と違う可能性が挙げられます。また、ADHDなど発達障害を持つ場合も、睡眠相後退症候群を発症するケースが多く見られることから、発達障害との関係も指摘されています。

    睡眠相後退症候群の改善のために光目覚まし時計を

    睡眠相後退症候群という病気は、症状そのものの問題よりも、症状によって起こる朝寝坊や遅刻、欠席、そして不登校に繋がる社会生活にも悪影響が生じるという点に病気の本質的な問題があると考えられます。

    こうした問題を解決するには、症状そのものを治療して改善していく必要があります。睡眠相後退症候群の治療には薬物治療や食事療法、生活習慣の改善など、様々な方法がありますが、どれも一朝一夕では症状は改善せず、長い時間と根気の必要なものです。

    そんな中、睡眠相後退症候群の子どものために親がしてあげられることは決して多くありません。

    睡眠相後退症候群の子どものために親が出来る数少ない選択肢として、画期的かつ手軽に試せる方法が、光目覚ましによる自律神経系の乱れの改善と生活リズムの改善です。

    睡眠相後退症候群では、体内時計や自律神経系の働きに乱れが生じることから、朝起きることが非常に困難です。また、朝起きられないことが、夜寝付けないことにも繋がり、生活リズムが後退する悪循環も生み出しています。

    こうした生活リズムの乱れを改善するのに役立つのが、光目覚ましによる朝起きた時に「強くまぶしい光を浴びる」という効果です。これは太陽光の効果を模したもので、人の交感神経系が太陽光のような強い光によって、活性化されるという特性を活かした画期的な製品です。

    人は本来(大昔)、朝日が昇るとその光の刺激によって自然と目覚め、夜太陽が沈むと眠っていました。人の持つ体内時計も、こうした生活リズムに合致したものです。

    ところが現代人は、家の中でカーテンを閉めて眠るため、朝日を浴びるという習慣は失われてしまったため、人類が培ってきた体内時計や生活リズムも、以前よりも狂いやすくなってしまっていて、それが睡眠相後退症候群の原因として考えられる、体内時計の乱れを生む要因であると考えられています。

    光目覚ましは、朝日に似た強力な光を時間になると自動的に照射して、無理やり起こすのではなく、自然に目が覚める手助けをしてくれるため、睡眠相後退症候群によって起こる生活リズムの後退と、体内時計の乱れを改善することも期待できるのです。

    また、ベッド近くに置くだけで良いため、腰が重くなりがちな通院治療とは異なり、自宅にいながら手軽に試すことができます。

    詳しくは『光目覚まし時計』をご覧ください。

    ★次のページでは『睡眠相前進症候群』をご紹介します。

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  • 睡眠不足症候群

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    睡眠不足症候群とは、無自覚で慢性的な睡眠不足による悪影響の生活を長期間続けることで、日中の過度の眠気が現れる他、集中力の低下やボーっとしてしまう症状など、様々な睡眠不足の影響が生じる睡眠障害の一種のことです。
    特に、本人が睡眠不足であるということを無自覚であるケースが多いのが特徴です。

    睡眠不足症候群の症状

    睡眠不足の状態は、人に様々な悪影響を及ぼします。
    以下はその症状の一例です。

    • 午前中から眠気を感じる
    • 午後の耐えられない強い眠気
    • 疲労感
    • 倦怠感
    • 無気力
    • 集中力や注意力の低下
    • イライラ
    • 食欲不振
    • 抑うつ気分

    詳しくは『睡眠不足による悪影響』をご覧ください。

    睡眠不足症候群になりやすい人

    睡眠不足症候群になりやすい人は、主に3つのタイプに分類されます。

    多忙な人
    忙しい受験生や社会人は睡眠不足症候群に陥りやすいです。
    中でも、勉強や研究や仕事に熱心でマジメな性格の人ほどなりやすく、夜更かしや徹夜も厭わず没頭してしまうような人は睡眠不足が習慣化してしまうケースが多くなります。
    ゲームやネット、スマホなどに依存している人
    学校や仕事から帰った後、深夜までテレビやゲーム、パソコンやスマホをいじって、ついつい夜更かしをしてしまう人に多いタイプです。
    近年は、インターネットやスマーフォンの普及により、こうしたツールに依存してしまい、睡眠時間を犠牲にしてしまうことで慢性的な睡眠不足に陥っているケースです。
    長眠者(ロングスリーパー)
    ロングスリーパーとは、通常の人よりも必要とする睡眠時間が多い人の事を言います。
    例えば、平均的な人の必要な睡眠時間が7時間だとすると、ロングスリーパーはそれよりも長く、8時間、9時間、さらにそれ以上の睡眠を必要とする人です。
    ところが、現代社会は毎日8時間以上の睡眠を確保できるような仕組みになっておらず、例えば最近の日本人の平均的な睡眠時間は6.5時間ほどと言われています。
    ロングスリーパーがこうした社会の中で、他の人と同じく平均的な睡眠時間で生活すると、睡眠が不足した状態になってしまうのです。

    睡眠不足症候群が無自覚な原因

    睡眠不足症候群は、本人が睡眠不足を自覚していないのが特徴の疾病です。
    睡眠不足を自覚できない原因の一つは睡眠不足によって心身にあらわれている症状を、別の原因に取り違えているということが挙げられます。
    例えば、疲労感や倦怠感を感じるのは、仕事や勉強が「忙しすぎて疲れがたまっているだけだ」と思い込んでしまっているようなケースです。

    こうした原因を取り違えているケースが特に危ういのは、睡眠が不足しているという自覚が無いことから、さらに睡眠を削ってしまう可能性があることです。

    また、ある程度の睡眠時間が確保できている人の場合でも睡眠不足症候群に陥っているケースも有ります。
    この場合、睡眠の質に問題がある可能性があります。
    また、睡眠時間が確保できている人ほど、「眠っているから大丈夫」と思い込みがちで、睡眠不足を疑いにくいため、さらに症状が悪化しやすくなります。

    睡眠不足症候群の原因

    生活習慣によるもの
    夜更かし
    子育て
    長時間のゲームやテレビ
    体質によるもの
    ロングスリーパー(人口の1割程度存在する)の場合、平均的な睡眠時間では睡眠が足りない

    睡眠不足症候群の改善方法・対策・治療

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  • 不眠症のサプリメント

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    不眠症の改善効果を謳って販売されるサプリメントは数多くあります。
    これらのサプリメントは本当に効果があるのでしょうか?
    不眠症のサプリメントとして販売されている種類ごとに説明してみます。

    ハーブ

    昔からハーブは気持ちを落ち着かせて、安眠へ誘うと言われてきました。
    ハーブによる不眠症改善効果は、交感神経系が高ぶりがちな人には有効かもしれません。
    ハーブの持つリラックス効果で、交感神経系の興奮を鎮め、副交感神経系の働きを活性化させることで、強力すぎない自然で緩やかな不眠症改善効果が見込めます。

    不眠改善効果が期待出来るハーブの種類

    カモミール、ラベンダー、リンデン、バレリアン、パッションフラワー、ベルガモット、セント・ジョーンズ・ワート
    使用例)
    ハーブティー、アロマオイル、入浴剤、石鹸、化粧水など。

    トリプトファンのサプリメント

    トリプトファンはセロトニンやメラトニンの前駆体であり、サプリメントとして摂取することでメラトニンの増加によって、不眠症の改善を期待するものです。
    トリプトファンからメラトニンが生成される過程で、セロトニンが生成されるため、トリプトファンのサプリメントは、うつ病の改善効果を謳っているものも多くあります。
    ダイエットや偏食などで、栄養素としてのトリプトファンが不足している場合は、サプリメントで補うことで、セロトニンやメラトニンを増やす効果が多少あるかもしれません。
    ただし、通常の食生活では、トリプトファンが不足することはまずありません。

    セロトニンのサプリメント

    セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンを生成するのに必要な物質です。
    しかし、経口摂取したセロトニンは血液脳関門(BBB)を通過することは出来ません。
    また、経口摂取の場合、ほとんどが腸内で分解されてしまうため、『セロトニン入り』を謳ったサプリメントは不眠症の改善にはほとんど効果が無いと考えてよいでしょう。
    この他にも、『セロトニンを増やす』という効果を謳ったサプリメントがあります。

    これらのサプリは、トリプトファンや5HTPなど、セロトニンの前駆体や原料が含まれたサプリメントです。
    しかし、恐らく不眠症を改善する効果は期待出来ないと思われます。
    (プラセボ効果はあるかもしれません)

    メラトニンのサプリメント

    メラトニンは、体内で睡眠ホルモンとして分泌される物質です。
    国内ではメラトニンは薬機法により、医薬品としてのみ処方されます。
    アメリカではサプリメントとして販売されているため、個人輸入の形で入手することが可能です。
    メラトニンは血液脳関門も通過することが出来る物質であるため、経口摂取することで催眠作用が期待出来ます。
    ただし、メラトニンは国内では睡眠薬として処方される場合もある強力なホルモンですので、安易な使用は控えたほうが良いでしょう。

    GABAのサプリメント

    GABA(γ-アミノ酪酸)のサプリメントはストレス解消効果などで人気のサプリメントです。
    GABAは食品に含まれている物質なので、「GABA入り」を謳った発芽玄米やチョコレートなども広く販売されています。
    脳内での神経伝達物質としてのGABAは精神の安定化、交感神経系の鎮静作用などがあります。
    しかし、経口摂取されたGABAは血液脳関門(BBB)を通過しませんので、サプリメントなどで摂取しても、不眠症の改善効果は薄いものと思われます。
    ただし、GABAには血圧の降下作用があることが認められておりますので、血圧が高めの人には効果があるかと思います。

    グリシンのサプリメント

    グリシンはアミノ酸の一種で、体内では神経伝達物質としても働きます。
    グリシンのサプリメントは睡眠の質を改善することを謳って販売されていることがありますが、経口摂取の場合、血液脳関門(BBB)を通過するかどうか、よく分かっていませんが、グリシンのサプリメント製造の先駆けでもある味の素株式会社の製品は効果を実感した使用者が9割を超えているそうです。
    (プラセボも含むでしょうが)


    サプリメント自体を否定するつもりは全くありませんし、筆者自身もいくつかのサプリメントを愛用しています。
    しかし、本来、不眠症は病気ですので、効果の保証されない健康補助食品に頼るよりも、医師へ相談することが正しいと考えています。


    ただ、不眠症を改善するために、様々な方法を試す中の「一つの手段」としては、アリだと思います。

    ★サプリメントについての考え方は、『サプリメント』に記載しています。


  • 不眠とうつ病の関係

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    不眠症の原因は様々なものが考えられます。
    このページでは、不眠症の原因のひとつである、うつ病に焦点を当てて、不眠とうつ病の関係をご紹介したいと思います。

    何故、うつ病になると不眠症になるのか

    うつ病が不眠症を引き起こす原因は、うつ病の原因の一つでもあるセロトニンという脳内の神経伝達物質の働きの鈍化と関係があると言われています。

    セロトニンについて詳しくは『セロトニンとは』をご覧ください。

    セロトニン不足が不眠症の原因の一つ

    通常、人間の睡眠時にはメラトニンと言う睡眠ホルモンが体内に分泌されます。

    体内に睡眠ホルモンであるメラトニンが増える事で、だんだんと眠りにつきます。
    しかし、実は、メラトニンはセロトニンによって分泌を促されるという特徴を持つホルモンなのです。

    つまり、セロトニンが不足している人(この場合、うつ病の方)には、睡眠ホルモンであるメラトニンを分泌する力が少なく、結果として不眠症になりやすいのです。

    極論を言うと、不眠症に悩まれる方は、うつ病の可能性もあるという事になります。
    不眠に悩まれている方で、うつの症状も当てはまる方は、一度専門家にご相談して頂くことをお勧めいたします。

    うつの症状について詳しくは『うつ病の症状』をご覧ください。

    セロトニン不足がメラトニン不足を引き起こし不眠症になる

    睡眠に必要なメラトニンの分泌を促進するセロトニンが不足すると、メラトニンも分泌されにくくなると言うことが分かりました。

    従って、うつ病が原因の不眠症を解消するのは、うつ病を治療する必要がある(=セロトニン不足を解消する
    ということが言えるのではないでしょうか。

    うつ病の治療は、専門の精神科等の指導の下で、抗うつ剤などの投薬などによって行われることが一般的です。
    症状に思い当たるものがある場合は、早期に診察を受けるようにしましょう。

    セロトニン不足による不眠症の対策

    セロトニン不足・欠乏が原因で不眠症になる(うつの疑いがある)場合は、セロトニンの不足・欠乏を改善することで、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を促し、不眠症を解消できる可能性があります。
    セロトニンを増やすには、適度な運動(リズミカルな運動がよいとされる)、規則正しい生活、食生活に気を使う等、幾つかの対策が考えられます。

    セロトニンが不足するのをうまく予防して、快適な睡眠を手に入れましょう。

    詳しくは >>『セロトニンを増やす』をご覧ください。


    ★次のページでは『不眠症のサプリメント』をご紹介します。


  • 不眠症の対策

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    不眠症の原因は様々なものが考えられます。
    また、不眠なのかどうかという判断基準も個人差があるため、一概に『これが正解』と言う解消方法が無いのも事実です。
    このページでは、眠りについてお困りの皆様が快適な睡眠を手に入れるために、不眠症の種類別に対策方法をご紹介します。
    少しでも不眠解消に役立てればと思います。

    不眠症の種類別対策

    不眠症の種類には、大きく分けて以下の4つがあり、それぞれ原因や対策方法などが異なりますので、不眠症を解消するには、まずは自分がどのタイプの不眠症なのかを知る必要があります。

    1. 入眠障害
    2. 中途覚醒
    3. 早朝覚醒
    4. 熟睡障害

    このページでは4種類のそれぞれ特徴や対策方法などを紹介します。

    入眠障害の対策

    いわゆる「寝付きが悪い」という状態です。
    慢性的に眠りにつくまでに30分以上かかる人は入眠障害とされます。

    『体が興奮状態にある=交感神経が働いている』
    肉体労働や部活、スポーツなどの運動や体を動かした直後は、体が興奮状態にあり、交感神経(体を覚醒させる働きがある)が働いてしまう為、入眠が阻害されます。
    この場合、心身をリラックスさせ、交感神経を休めて、副交感神経が働くようにしてあげることが必要です。
    具体的には、家に帰ってから、疲れているからと言ってすぐベッドに入るのではなく、30分程度、薄暗い部屋でリラックスした状態を作ることで、交感神経を沈めて、副交感神経が働くの待ってから眠りに着く準備をしましょう。
    カフェインやお酒にも注意が必要です。
    ご存知の通り、カフェインには覚醒作用があります。カフェインは摂取後、4時間程度は効果を発揮するので、眠りにつく時間から逆算して4,5時間程度前からは摂取を控えましょう。
    また、お酒にも覚醒作用があります。
    少量のお酒で寝付きが良くなることがありますが、飲酒量が増えると、睡眠後に覚醒作用が発揮され、眠りが浅くなるなど、睡眠の質を変化させてしまいますので、お酒の摂取も少量に控えましょう。
    睡眠過多の場合
    昼寝をしすぎるなどして、睡眠時間が多い場合、本来眠る時間である夜に、眠りにつきにくくなります。
    人間は「寝貯め」が出来ず、休みの日などに普段よりも多く寝過ぎたり、昼寝が長すぎたりすると、体が睡眠を必要としない状態だと判断して、入眠までの時間が長くなってしまうことがあります。
    尚、昼間の昼寝は15分程度、短く取るのが効果的だと言われています。
    ★入眠障害の対策:まとめ
    体をリラックスさせる
    ぬるま湯に入る、アロマ、ヒーリングミュージック、部屋を暗くする、などが有効です。
    明るい光は避ける
    寝る前の明るい光(テレビ、スマホ、パソコンなど)は脳が興奮してしまうので、出来るだけ避ける。
    寝る前のカフェイン・酒は控える
    寝貯めしない。寝すぎない
    昼寝しすぎたりすると、夜寝付きにくくなります。昼間に眠気を感じたら、20分程度の昼寝が効果的です。

    中途覚醒の対策

    眠りについてから、本来起床する時間までに、途中で何度も目が覚めてしまうのが中途覚醒です。

    中途覚醒の原因の一つとして、寝酒があります。
    一般的にはお酒を飲むとよく眠れる、と思われ勝ちですが、これは半分正解で半分間違いです。
    アルコールには、催眠作用と覚醒作用の両方の性質があります。
    寝る前にお酒を飲むと、その直後には確かに催眠作用により、寝付きが良くなることがあります。
    しかし、アルコールは体内で分解される過程で、覚醒作用が働きだし、眠った後に目が覚めやすくなってしまいます。

    また、お酒には利尿作用もあるため、眠っている間にトイレに行きたくなり、これも中途覚醒の原因となりますので、晩酌などは飲み過ぎに注意して、少量に留めるようにしましょう。

    また、環境による原因から中途覚醒しやすくなることもあります。
    例えば、家の横を大きな幹線道路が通っていたり、工事をしているなど、騒音がひどい場合や、引っ越しをしたばかりで新しい部屋に馴染めていない場合、眠りにつく時間が朝方などで、室内が明るすぎて眠れない場合、夏場などで部屋の温度や湿度が高すぎるなどの季節的な原因などが考えられます。
    こうした場合、原因となっている問題を改善することで、中途覚醒を改善することが期待出来ます。

    メラトニンの分泌量も中途覚醒に関係します。
    睡眠ホルモンであるメラトニンは、幼児期や成長期に多く分泌され、加齢とともに分泌量が減っていきます。メラトニンの分泌量の低下は、睡眠を維持することが難しくなることを意味するので、高齢になるほど中途覚醒しやすくなると言えます。
    ただし、加齢による場合は、ある程度自然なことなので、あまり問題にならない場合が多いです。

    メラトニンの分泌が減る原因として、もう一つ考えられるのが、「セロトニンの不足」です。
    その他食生活や生活リズムの乱れなどにより、メラトニンの分泌に必要なセロトニンが不足すると、中途覚醒しやすくなります。

    この他にも、睡眠時無呼吸症候群など、睡眠障害によって眠りが浅くなっている場合や、うつ病などの精神疾患も中途覚醒の原因となることがありますので、異常を感じた場合はお早めに専門医(心療内科や精神科)へご相談ください。

    ★中途覚醒の対策:まとめ
    寝酒しない
    寝酒は眠りが浅くなる原因の一つ。また、利尿作用があるので、飲み過ぎると寝ている間にトイレに行きたくなって起きる原因にもなる。
    睡眠環境を整える
    近隣の騒音、光など睡眠を妨害する要素がある場合はまずその対策をする。
    室温、湿度を一定値に保つ
    加齢により中途覚醒しやすくなる場合もある
    深刻な睡眠障害の場合も
    睡眠時無呼吸症候群やうつ病など、深刻な疾患により中途覚醒している場合もあるので、上記のような原因が無いのに中途覚醒する場合や、は医師に相談してみたほうが良いかもしれません。

    早朝覚醒の対策

    早朝覚醒とは、朝日があがる前のような朝早くに目が覚めてしまい、その後再び眠りに就くことが出来ないような症状を言います。

    特にお年寄りに多いものですが、この場合はある程度自然なことで、問題にならない場合がほとんどです。
    人は歳を取ると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌量が減り、その結果長時間眠ることが出来なくなり、早朝に目が覚めてしまったりします。

    問題となるのは、早朝にどうしても目が覚めてしまい、日中に眠くなって、仕事や学校などの活動に支障を来たす場合などです。これは眠りが浅いなど、睡眠の質に問題がある場合や、お酒などによる覚醒作用が働いている場合の他、うつ病などの精神疾病、や睡眠時無呼吸症候群など睡眠障害を患っている場合などが考えられます。

    睡眠の質に問題がある場合は、『快眠のための10のコツ』を参考に、睡眠の質の改善に取り組んで頂く事をお勧めします。
    お酒などが理由で目が覚めてしまう場合は、寝酒をやめる、飲酒量を減らすなどの措置が必要です。

    原因がうつ病や睡眠時無呼吸症候群などの疾病の場合は、速やかに専門医へご相談下さい。
    尚、これらの疾病は本人が自覚・認識しにくいという特徴もあるため、ご家族の方などの協力も必要となります。

    また、睡眠時間が短く、朝早くに目が覚めてしまう場合でも、慢性的な疲労感が無く、生活に支障がないは、ショートスリーパーである場合もあります。

    ★早朝覚醒の対策:まとめ
    お年寄りに多い
    加齢によってメラトニンが減少するため。ある程度は自然なこと。
    日中に耐え難い眠気がある場合は睡眠の質が悪い可能性あり
    睡眠の質を改善しましょう。また、睡眠障害である可能性もあるため、長期化している場合は医師へ相談して下さい。
    ショートスリーパーである場合も

    熟眠障害の対策

    熟眠障害は十分に睡眠時間を取っているはずなのに、睡眠の充足感が得られていない(睡眠の質が悪い)症状です。
    睡眠は時間が多ければ良いというわけではなく、睡眠の質も重要です。
    睡眠の質が悪い(浅い眠りが多いなど)と、十分な睡眠時間を取っていても、疲れが取れない、集中力が低下する、体がダルい、などの寝不足のような症状が出やすくなります。

    熟眠障害を改善するには、睡眠の質について考える必要があります。
    睡眠には浅い眠りと深い眠りがあり、通常、これらが交互に発生するのですが、何らかの原因で深い眠りが少なくなると、睡眠の質が低下し、熟眠障害のような症状が出やすくなります。

    睡眠の質の改善には、『快眠のための10のコツ』を参考にして頂き、睡眠の質が向上するようにしましょう。

    また、長時間眠りすぎている人は、ロングスリーパーである可能性もあります。
    睡眠には個性があるので、自分にとって最適な睡眠時間は人によって異なりますので、一般的に十分な睡眠時間が、自分にとっては十分ではない、ということも考えられます。

    ★熟眠障害の対策:まとめ
    睡眠の質を改善する
    沢山寝れば良いというわけではない
    ノンレム睡眠時に無理やり起きている可能性もある
    ロングスリーパーかも知れない

    ★参考ページ
    最適で理想的な睡眠時間と起床時間

    医師への相談

    慢性的な不眠に陥ってしまった場合、医師への相談をして、適切な治療を受けることが必要です。
    不眠は「眠れない」と言うことだけでなく、心身の様々な病気の原因ともなりますので、改善が見られない場合は、一人で悩んだり、放置したりせず、出来るだけ早く医師に相談するのがよいでしょう。

    医師に相談すると、主に睡眠導入剤、睡眠薬、鎮静剤などによる治療が行われます。
    また、同時に生活習慣の改善指導や、不眠の原因に関するカウンセリングなどをしてくれる医師も多く、慢性的な不眠を感じる場合は、お早めに専門医へ相談される事をお勧め致します。

    尚、睡眠に効くとされるネット通販などで簡単に手に入るサプリメントや、医師に処方される睡眠薬であっても、適切な用法・用量で服用しないとかえって体調を崩したり、症状を悪化させることがありますので、安易な服用は避け、事前に必ず専門医へ相談しましょう。


    ★次のページでは『不眠とうつ病の関係』をご紹介します。

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  • 不眠症による悪影響

    読むのにかかる時間: 1未満

    人は、人生の1/3から1/4の時間を眠って過ごします。
    それだけ睡眠は人にとって重要であり、単なる睡眠不足にも様々な悪影響があります。
    ましてや、不眠症などの睡眠障害によって、十分な睡眠をとることができなくなってしまったら、人の精神や肉体にはどのような影響が生じて、どのような病気にかかりやすくなるのか、ご紹介します。

    老化の促進

    皮膚や骨、筋肉などの体組織の修復や再生を担う『成長ホルモン』は睡眠時に特に多く分泌されています。(大人も子供も) 慢性的に睡眠が不足すると成長ホルモンが分泌されにくくなることから、老化が進行しやすく、肌のシワやたるみ、シミや肝斑、ほうれい線が深くなるなど、顔の老化原因にもなります。

    寿命が短くなる

    アメリカのカリフォルニア大学の統計調査では、平均眠時間が6.5~7.4時間程度の人の死亡率がもっとも低く、それ以上でもそれ以下でも死亡率は高くなったそうです。
    睡眠と寿命の関係には様々な要因が考えられますが、睡眠不足から来る老化の促進、ストレスの増加、事故に遭う確率の増加、免疫力の低下、さらに下で紹介するような疾患などに罹りやすいということが寿命に関わっていると考えられます。

    高血圧

    不眠状態では交感神経系が休まらないため、血圧が下がりにくくなります。
    その結果、高血圧になりやすくなります。
    また、逆に高血圧の人は不眠症になりやすいというデータもあり、不眠症と高血圧には相互関係があることが明らかになっています。
    高血圧になると心血管の疾患につながりやすく、心筋梗塞や脳梗塞といった生活習慣病にもかかりやすくなります。

    骨と筋肉の減少・肥満

    不眠状態ではグレリンという食欲を増進させるホルモンが分泌されやすくなり、逆にレプチンという食欲を抑えるホルモンは分泌されにくくなり、食欲が増すことから過食になりやすい傾向があります。

    また、睡眠中に多く分泌される成長ホルモンには、骨や筋肉の再生と修復作用、脂肪の分解作用があるため、不眠症で睡眠が十分に取れないと、成長ホルモンの分泌量の減り、筋肉の量が減って基礎代謝が下がり、脂肪が分解されずに溜まりやすくなり、その結果、肥満体型になりやすくなります。

    さらに、不眠によって骨の修復と再生が十分に行われないと、骨密度が下がり骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になりやすくなります。(骨粗鬆症は、歳を取れば取るほど、また男性よりも女性のほうがなりやすい病気です。)

    肥満は、糖尿病を始め、様々な生活習慣病の原因になります。

    糖尿病

    不眠症になると肥満になりやすくなりますが、肥満状態ではインスリン抵抗性が高くなるため、血糖値が高くなりやすく、高血糖状態が続くと、やがて糖尿病を発症する恐れがあります。
    実際、不眠症の人は、不眠症でない人に比べて糖尿病の発症リスクが2~3倍になるとされています。

    ストレス耐性の低下

    睡眠にはストレスの解消効果があるため、不眠症になるとストレスがうまく解消出来なくなります。
    また、ストレスによりセロトニンが不足しやすくなるため、ノルアドレナリンドーパミンが過剰になりやすくなり、ちょっとした事でくよくよして落ち込んだり、すぐキレて怒りっぽくなったりと、ストレスに対して過剰な反応をしやすくなります。

    うつ病

    不眠の原因の一つとして、セロトニンメラトニンの分泌不足や乱れが挙げられます。
    うつ病の代表的な症状に脳内物質セロトニンの欠乏状態が挙げられます。
    セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンが合成するのに必要な材料となっているため、セロトニン足りないとメラトニンも不足して不眠状態を引き起こします。
    不眠症の人は、セロトニン神経が衰弱している状態であることが多く、うつ病を発症している割合も高いとされています。

    免疫力の低下

    本来睡眠時には、骨髄では白血球、赤血球、リンパ液などが生産され、血行が促進され、体が持つ病気や病原体への抵抗力や免疫力を高める働きがあります。
    睡眠中に分泌される成長ホルモンには、体組織の修復・再生、代謝を行う働きがあり、古くなったり傷ついた細胞などを直してくれます。
    睡眠ホルモンのメラトニンには、細胞の抗酸化作用、NK細胞の活性作用があります。

    不眠になると、こうした免疫効果が損なわれてしまい、その結果、ガンや動脈硬化、生活習慣病、アルツハイマー病やパーキンソン病など、様々な疾病にかかりやすくなるとされています。

    収入の低下

    これは不眠症が直接関係するわけでは無く、あくまでも結果のお話です。
    睡眠不足や不眠症の状態では、意欲の低下、集中力の低下、コミュニケーション能力や学習能力の低下など、様々な面に悪影響が生じます。

    こうした能力の低下は、学生時代であれば学歴に影響が出ることが考えられます。
    日本は学歴社会ですから、学歴が悪いほうが、社会に出たあとの出世や収入に影響が出る可能性が高くなります。

    また、社会人の睡眠不足は、仕事への意欲や業務への集中力、対人コミュニケーション力が損なわれるため、欠勤や遅刻や早退が増え、作業効率が悪いため業績を残しにくくなります。
    その結果、出世や収入に悪影響が出ることが容易に想像できます。
    そもそも、深刻な不眠になると、多くの場合はうつ病などの症状が現れるため、まともに就業出来ないことも少なくなく、無収入にもなりかねません。

    実際、いくつかのネット調査では、睡眠満足度と年収において、満足度が高い人ほど収入も高くなる傾向があるという結果が出ています。

    腸内環境の悪化

    睡眠中に分泌される成長ホルモンは、体中の細胞組織の再生や修復を行ってくれているホルモンです。
    腸内の粘膜組織や腸壁といった細胞組織の新陳代謝サイクルは、体の中でも最も活発で早く、およそ3日程度(皮膚の場合は28日程度とされる)で剥がれ落ちて新しい細胞に生まれ変わるとされており、不眠によって睡眠が不足すると、成長ホルモンの分泌が減るため、腸内の細胞組織の新陳代謝のサイクルにも悪影響が生じます。

    その結果、腸内環境が悪化して腸壁バリアが損なわれると、腸が担っている役割である食べ物の消化や吸収、病原菌やウィルスに対する免疫力といった機能が低下してしまうのです。

    詳しくは『腸内環境が悪化すると』をご覧ください。

    幸福度の低下

    眠れない、ということはそれ自体がストレスになり得て、幸福度を下げます。
    収入は生活の基盤なので、不眠によって仕事に支障が生じるなどして、収入が低くなればなるほど生活は苦しくなり、幸福ではないと感じるでしょう。
    また、健康な身体も幸福を感じる上では、必要不可欠ですが、不眠になればなるほど、健康を損なう可能性が高くなるため、その結果、幸福度は下がると言えます。

    忙しい現代人にとって、睡眠は軽視されがちですが、人はその一生の1/3から1/4程度は睡眠をして過ごします。
    本来、睡眠はそれだけ重要なものなのです。

    睡眠不足が続く状況や、何らかの不眠の症状を感じた時は、決して軽く考えずに、睡眠の質を高める努力をしてみたり、自分ではどうにもならないと感じたら、迷わず医師の診断を受けましょう。

    尚、短期的な睡眠不足による悪影響であっても、心身には様々な影響が生じることがありますので、要注意です。


    ★次のページでは『不眠症の対策方法』をご紹介します。

  • 不眠症の原因

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    最近では、日本人の5人に1人は何らかの形で不眠症の症状を抱えてると言われています。
    多くの現代人が悩む、不眠症の原因とは何でしょうか?

    1.疾病が原因の不眠

    まず不眠の原因の一つして挙げられるのが、うつ病や自律神経失調症などの疾病が原因で起こる不眠症です。
    代表的な疾病として、うつ病が考えられます。

    うつ病患者の多くは不眠症に陥ると言われています。
    その原因は、睡眠を促すホルモンであるメラトニンという物質の生成に欠かせない、セロトニンという脳内物質(または神経)がうつ病患者には不足しているためであると言われています。
    うつ病になると、睡眠に欠かせないホルモンの生成がうまくできないため、多くの場合不眠症となってしまうのです。

    うつ病と不眠症の関係について、詳しくは『不眠とうつ病の関係』をご覧ください

    2.アルコールが原因の不眠

    俗説的には、アルコールは睡眠を促すものとして考えられてきました。
    しかし実は、アルコールの摂取は不眠症の原因になると考えられています。

    摂取したアルコールが、『脳幹網様体賦活系』という脳内の組織に作用することで、同組織の働きを抑制します。
    この『脳幹網様体賦活系』と言われる部位は、人の覚醒させる働きを持っており、その働きがアルコールによって抑制されることにより、眠たくなるのです。

    しかし、それと同時に、通常の睡眠で起こるレム睡眠も抑制されてしまうと考えられています。
    レム睡眠が抑制されることにより、『睡眠の質』が変化し、眠りが浅いと感じたり、長い時間眠っても疲れが取れなかったり、といった不眠の症状が現れることがあると言われています。

    3.ストレスや悩みが原因の不眠

    強いストレスや悩み事が原因で不眠になるともいわれています。
    現代の社会人の多くは、日常的に強いストレスに曝されていると言われています。
    仕事上での人間関係や契約などに対するプレッシャーなど、強いストレスを受けると、不眠症の症状が現れることがあります。

    「仕事をして、体は疲れているのに眠れない」
    と感じる方は、不眠症を疑ったほうが良いかもしれません。

    また、親しい人が亡くなったり、事故にあったりするなどして、強い恐怖や深い悩みを抱えた場合も同様に不眠の症状が現れることがあります。

    4.生活環境が原因の不眠

    よく「枕が変わると眠れない」などという話を耳にしますが、それも一種の生活環境の変化による不眠であると言えます。
    住んでいる場所が幹線道路の横にあり、深夜も車の音がうるさい、一緒に寝ている人のいびきがうるさい、などといった騒音によるもの、
    引っ越しをしたり、旅先などの慣れない環境で落ち着かない、仕事が変わって、生活習慣が変わり、眠りに就く時間が変わった、など、様々な原因が当てはまります。

    不眠の対策

    様々な原因により、多くの現代人が悩む不眠ですが、その対策方法も様々です。
    深刻な場合は一人で悩まず、医師へ相談して、正しい治療を受ける必要があります。
    とはいっても、深刻さの度合い、眠りに対する満足感などは、個人による感じ方が大きく異なり、外からの判断が難しいのも不眠症の治療を困難にする一因でもあります。

    不眠の対策について、詳しくは『不眠症の種類別対策』をご覧ください


    ★次のページでは『不眠症が体に及ぼす影響』をご紹介します。

  • 不眠症とは

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    不眠症とは、人間の体に本来自然に備わっている生体メカニズムが何らかの原因で損なわれたり働きにくくなってしまい、「眠りが浅い」 「熟睡できない」「睡眠時間が短い」「眠りたくても眠れない」「昼間耐え難い眠りが襲う」などの睡眠障害の症状が慢性的になり、心身に不調が生じる、睡眠障害の一種です。

    不眠症とは

    人の睡眠は、主に以下の二つの人体メカニズムによりコントロールされておる、
    これらのメカニズムが何らかの原因でうまく働かなくなると、不眠症になる可能性があります。

    1.体内時計
    夜になると眠くなり、朝になると目が覚める、という自然なリズムを人は生まれながら持っている。
    2.恒常性維持機構(ホメオスタシス)
    人体を常に一定の状態で維持しようとする働きのこと。
    長く起きていると眠気が強くなる、睡眠時に深い眠りが多くなる等。

    →詳しくは「睡眠メカニズム

    現代の日本では、『5人に1人が睡眠に関する問題を抱えている』とも言われるほど多くの人が、何らかの睡眠トラブルに悩まされています。

    疾病としての不眠症かどうかの判断は、単に睡眠時間が短いという事だけでなく、寝起き後の心身の不調(倦怠感・意欲低下・集中力低下・抑うつ・頭重・めまい・食欲不振など)の有無、日常生活へ支障を来たす程度具合、眠りの質や満足度によって診断されます。

    総じて睡眠時間の長短にかかわらず、「眠りに対する不満」とともに「心身の不調」が特徴で、短い睡眠でも満足を得れる人(ショートスリーパー)や10時間以上寝ても不満が残る人がいるように、症状や原因の個人差が非常に大きな疾病です。

    不眠症の種類

    不眠症の種類は大きく分けて以下の4つに分類されます。

    1.入眠障害
    ベッドに入っても寝付きが悪い、中々眠れない、などの症状で、眠りにつくまでに30分~1時間以上かかる場合がこの症状に分類されます。
    2.中途覚醒
    眠りについてから、起床する間までに、何度も目が覚めるような症状です。比較的高齢者によく見られる症状です。
    3.早朝覚醒
    起床予定の時間よりもかなり早く目覚めてしまい、その後再び眠る事が出来ないような症状です。
    4.熟眠障害
    睡眠の質に関わりがある症状で、睡眠時間は十分にとっているはずが、眠りが浅いために、睡眠の充足感を得られない(眠り足りない)ような状態です。

    ご自身に当てはまる症状がある場合、睡眠に何らかの問題を抱えている可能性があります。

    4つに分類される不眠症状のうち、一つだけ症状が現れる人もいれば、複数の不眠症状が同時に現れる人もいます。
    複数の不眠症状が同時に現れる場合のほうが、より症状が重度の不眠症であると思われます。

    また、不眠症の症状は、人によって個人差がかなりあるため、これ以外にも、不眠の自覚症状が薄い場合でも長期的に眠りの質に悩みがある場合や、日中に心身の異常が現れている場合など、不眠症である可能性があります。

    不眠症の原因

    不眠症の原因は様々なものがありますが、一般的に言われる不眠症の原因には以下のようなものがあります。

    1.自律神経系の乱れ
    自律神経系は、交感神経系副交感神経系の二つで構成されており、日中は交感神経系が、夜間は副交感神経系がそれぞれ優位に働いています。
    言い換えると、交感神経系が働いているときは眼が覚めている時、副交感神経系は眠る時にそれぞれ働く神経系であります。
    何らかの原因でこのバランスが崩れると、夜間の眠るべき時に交感神経系が興奮して、副交感神経系の働きを抑えてしまい、眠りに就くことが出来なくなります。
    逆に、日中の交感神経系が働いて、活発に活動すべき時に吹く交換し軽々が働いて眠くなってしまうこともあります。
    こうした自律神経の乱れは、不眠症状のほかにも、原因不明の頭痛や動悸、手のしびれや倦怠感など様々な症状が現れることを特徴とする、『自律神経失調症』という疾病に分類され、現代人の多くの人が罹患しているとされます。
    2.ストレスや悩み
    就業・就学上の悩みや不安、近親者を亡くした場合などの精神的なショックなどのストレスにより不眠になることがあります。
    現代には多種多様なストレスが蔓延しており、子供から大人まで、誰しもがストレスによって不眠になる危険性と隣合わせにいると言えます。
    3.お酒やタバコ、コーヒー(カフェイン)など
    タバコに含まれるニコチンやコーヒーやお茶などに含まれるカフェインには覚醒作用があります。
    また、一般的にお酒は寝付きを良くするものと考えられていますが、お酒も体内で分解される過程で覚醒効果があります。
    その他、一部疾病の治療に用いられる薬品などの副作用によっても不眠になることがあります。

    4.生活環境
    室内外の騒音、引っ越しなどによる環境の変化、季節による温度や湿度の変化など、睡眠時の環境により、不眠に陥る事があります。
    5.身体的な疾病・疾患
    呼吸器系の疾患や、アトピーなどの皮膚疾患(かゆくて眠れない)、脳神経の障害、身体の痛み、など、様々な身体的な疾患・疾病により、不眠(寝付きが悪くなる、睡眠が浅くなるなど)になることがあります。
    また、睡眠時無呼吸症候群など、何らかの睡眠障害が不眠の原因になっている可能性もあります。
    6.精神的な疾病・疾患(うつ病、統合失調症など)
    うつ病や統合失調症に代表される精神疾患では、メラトニンという睡眠ホルモンを分泌する脳内のセロトニンという物質が不足することにより、多くの場合不眠症を発症すると考えられています。

    詳しくは、『不眠症の種類別対策』をご覧下さい。

    不眠症対策

    不眠症を解消するにはどうすればよいでしょう。

    多くの場合、不眠症の対策に必要なのは、決して安易に睡眠導入薬や不眠治療薬に頼るのではなく、なにが不眠症の原因となっているのか、根本の原因をしっかりと把握した上で、個人にとっての適切な対策や治療法が何なのかを探る事から始まります。

    また、不眠の原因は自律神経系の乱れを始め、ストレス/生活習慣/食生活、住環境や睡眠前の行動などに、睡眠を妨げる要素がある場合が多いと考えられます。
    これらの生活習慣や食生活等に原因のある不眠症に関しては、以下の「快眠のコツ」を参考に、生活習慣を改善するなどすることで、不眠症対策をして頂く事が出来ます。

    1.眠る前の刺激を控えて就寝に備える
    2.適度な運動をする
    3.食事に気をつける
    4.就寝前の光の刺激を抑える
    5.体温の調整
    6.起床時間の計算
    7.寝具を考える
    8.カフェイン・アルコール
    9.音に気をつける
    10.長寝しない

    詳しくは『快眠のための10のコツ』をご覧下さい。

    また、生活リズムの改善など、いくつか不眠症の対策方法があります。
    詳しくは『不眠症の種類別対策』をご覧下さい。

    うつ病による不眠症とは

    不眠症の原因の中で、多くの人が深刻な悩みを抱えていると言われる、うつ病などの精神的な疾病・疾患について詳しく説明していきたいと思います。
    うつ病は現代では『心の風邪』といわれるほど、珍しくない病気になりました。
    最近の研究報告では、うつ病の有病率は人口の1~5%にも上るという事です。

    うつ病になると多くの場合、不眠症に陥ります。
    うつ病が不眠症を引き起こす原因は、うつ病の症状の一つであるノルアドレナリンやセロトニンといった脳内の神経伝達物質の働きの鈍化にあると言われています。
    うつ病とセロトニンに密接な関わりがあることは、うつ病の治療薬である抗うつ剤にセロトニンの再吸収を阻害する作用のあるSSRIなどが広く用いられている事などからも明らかです。

    詳しくは、『不眠とうつ病の関係』をご覧下さい。

    セロトニン不足が不眠症の原因の一つ

    うつ病や統合失調症の人が不眠症になる事から、脳内のセロトニンの不足が、不眠症の原因になると考えられています。
    通常、人間の睡眠前にはメラトニンと言う睡眠ホルモンが体内に分泌されるようになります。

    体内に睡眠ホルモンであるメラトニンが増える事で、だんだんと眠りにつきます。
    しかし、実はメラトニンはセロトニンによって、分泌を促されるという特徴を持つホルモンなのです。

    従って、セロトニンが不足している人には、睡眠ホルモンであるメラトニンを分泌する力が少なく、結果として不眠症に陥りやすいのです。

    →セロトニンについて詳しくは『セロトニンとは』をご覧ください。


    ★次のページでは『不眠症の原因』をご紹介します。

  • 眠れない原因

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    眠りたいのに中々眠れない。
    焦れば焦るほど、イライラして余計に寝付けない。
    そんな経験をしたことがあるでしょうか。

    眠れない理由には様々な原因があります。
    眠りの質に何らかの不満を持つ人は、自身の生活習慣に以下に挙げるようなことが含まれていないか、チェックしてみてください。

    心身の興奮

    激しい運動や、気持ちの昂ぶるような音楽を聞いたり、熱い風呂に入ったり、心身が興奮した状態では眠りにつきにくくなります。
    こうした、心身が興奮するような刺激は就寝の2時間から3時間前位までに終えるようにしましょう。

    ストレス

    会社での人間関係やトラブル、仕事の失敗に悔やむ気持ち、失恋、受験への不安など、様々なストレス要因が、脳を興奮させて眠りを邪魔します。
    また、時には「眠れない」という事や、「早く眠らなければ」という焦り自体が、自分自身へのストレスとして押しかかってきます。

    こうしたストレスは瞬間的に取り除くことが難しいので、ストレスを溜め込まないことや、緩和させるために日頃から対策する手法が有効です。

    気温・湿度

    室内の気温や室温は、季節のある日本では、季節ごとに適温が異なりますが、高すぎても低すぎても、眠りを阻害する原因になります。

    一晩の安眠の秘訣は、「室温を一定に保ち続ける事」にあります。
    人間は温度変化に思った以上に敏感で、寝苦しさを感じたり、中途覚醒する原因にもなります。
    そのため、室温の管理は、窓の開け閉めなどで調整するよりも、エアコンやストーブなどの電子機器が確実です。
    電気代が気になる場合は省エネ商品への買い替えなどをご検討ください。

    エアコンを使用する場合は適温に設定し、タイマーを使わずに朝まで使い続けると良いです。
    尚、エアコンの風が直接体にあたらないように注意してください。

    春の適度な室温:20度~23度くらい
    春の適度な湿度:50%程度

    夏の適度な室温:25度~28度くらい
    夏の適度な湿度:50%程度
    ※湿度が上がりやすい季節なので、エアコンと扇風機の併用もお勧めです。

    秋の適度な室温:20度~23度くらい
    秋の適度な湿度:50%程度
    ※季節の変わり目なので、寒暖差には注意しましょう。

    冬の適度な室温:16度~19度くらい
    冬の適度な湿度:50%程度
    ※室温が寒すぎると血管に負担がかかるため、脳卒中や心筋梗塞のリスクを増します。

    音・光

    人の耳は睡眠中でも無意識のうちに音を感じています。
    睡眠中の不快な音は眠りを妨げる要因になりますし、睡眠前の激しい音楽などの音は、脳を興奮させて覚醒させてしまいます。(興奮するジャンルは人による)

    また、光も脳を覚醒させる要因です。
    昔は月や星の光ぐらいしか夜の光源は無く、それこそ真っ暗闇でした。
    日中に活動する人類の場合、「真っ暗=寝る時」と脳が認識しており、暗くなれば自然と眠くなりますが、テレビやパソコン、スマートフォンや携帯ゲーム機などから発せられるブルーライトという強い光は、この脳の認識を狂わせる要因になります。

    食事

    眠る直前に食事をすると、胃が消化不良を起こす可能性や、逆流性食道炎を引き起こす場合もありますので、お勧め出来ません。
    また、カレーライスに含まれるスパイスや、唐辛子などの刺激のある食材、覚醒作用のあるカフェインを含んだ食材などもも睡眠を妨げる要因になります。

    特にカフェインの覚醒効果は思いの外長いため、夕方以降は服用しないほうが良いです。

    生活リズムの乱れ

    人の睡眠リズムは、生活リズムに基づいて作られます。
    従って、生活リズムが乱れると、睡眠リズムも徐々に乱れていきます。
    また、生活リズムの乱れは、睡眠だけでなく、自律神経の働き、ホルモンの分泌などが乱れる可能性があるほか、ストレスが溜まりやすくなって、うつ病や不眠症を発症させる可能性を高めてしまいます。

    アルコール

    晩酌を楽しみにする人は多いと思いますし、お酒を飲むと寝付きが良くなると思われがちですが、実は、アルコールは睡眠の質を悪くしてしまいます。
    また、アルコールを飲み続けると、アルコールに耐性がつき、少量では眠れなくなってしまい、次第に量が増えていき、最後にはアルコール依存症に陥る危険性まであります。


    今回取り上げた以外にも、眠りを妨げる要因は様々なものがあります。
    日本人の中で、眠りに何らかの問題を感じている人は5人に1人もいるとされており、平均睡眠時間は先進国の中で軒並み最下位です。
    国民全体が睡眠不足であると言っても過言ではありません。

    貴重な睡眠時間をムダにしないためにも、眠りの質を向上させて、快眠を手に入れられるように過ごしましょう。

    また、眠りたいのに眠れない状態が1週間以上続く場合や、日中に激しい眠気を感じる場合など、知らず知らずのうちに不眠症等の睡眠障害やうつ病などの精神疾患に罹っている可能性もあるため、継続する異常を感じたら、お早めにお近くの心療内科などをお訪ねください。

  • 睡眠薬

    読むのにかかる時間: 1未満

    睡眠薬は、脳の中枢神経系に作用して、いわば強制的に睡眠状態にする薬剤の総称です。一般的には不眠症をはじめとした睡眠障害の治療薬として処方されるほか単に寝付きをよくするためにも使用されます。不安な気持ちを緩和させる、抗不安剤としても用いられ、単に「安定剤」と呼ばれることもあります。

    特徴

    睡眠薬には、GABA受容体に作用する睡眠薬やメラトニン受容体に作用するメラトニン作動薬などがあります。アルコールや抗てんかん薬など、GABA受容体に作用するもの薬剤との併用や、他の疾病等の薬剤との併用は、相加作用を生じる場合があり、大変危険だとされます。

    睡眠薬による睡眠は、自然な睡眠とは異なり、一種の麻酔効果で気絶しているようなものなので、十分な睡眠効果を得にくく、睡眠薬自体には睡眠の質を改善する効果は小さいとされます。そのため、起床後に睡眠不足やけん怠感、脳が疲労感を感じやすくなります。

    短期間の使用が推奨される

    睡眠薬は常用すると耐性が生じる(薬が効きにくくなる)ため、服用が長期になると大量摂取による乱用に繋がりやすいとされます。また、長期的な使用は死亡リスクが高まる傾向にあるため、長期の処方例は少ないようです。

    実際、世界保健機関(WHO)による「ベンゾジアゼピンの合理的な利用」という報告書において、ベンゾジアゼピン系の「合理的な利用」は30日までの短期間にすべきとしているほか、欧米諸国では短期間の使用が推奨され、処方期間が規制されている場合も多いです。

    化学構造上の分類

    ■GABA受容体に作用するもの
    バルビツール酸系
    ベンゾジアゼピン系の前に主に処方されていた古いタイプの睡眠薬。脳への悪影響が大きく、服用すると危険が伴うことが分かっています。そのため、現在はほとんど処方されることはありません。
    ベンゾジアゼピン系
    バルビツール酸系のあとに登場した睡眠薬。うつを引き起こしたり、悪化させるとも言われ、現在ではほとんど処方されなくなりました。
    非ベンゾジアゼピン系
    不眠の治療薬としては、現在主流な睡眠薬です。ベンゾジアゼピン系とは異なる化学構造を持つが、作用や副作用などベンゾジアゼピン系に類似しています。
    向精神薬に分類されます。
    ■ヒスタミン受容体に作用するもの
    抗ヒスタミン薬
    風邪薬や花粉症のアレルギー症状を抑える薬として知られていて、ヒスタミンの働きによるアレルギー症状を抑えるが、副作用として眠気を生じるものです。第一世代、第二世代に分類され、第一世代は鎮静作用が高いが、第二世代には少ないとされます。
    副作用としての眠気を生じる効果が着目され、睡眠改善薬などとして、市販されているものがあります。
    (ドリエルやネオディ)
    ■メラトニン受容体に作用するもの
    メラトニン自体は自然に存在する物質で、人体内にも存在します。アメリカではサプリメントとして広く販売されていますが、日本国内では薬機法によりサプリメントとしての一般販売は規制されており、ネットなどでは個人輸入の形で購入が可能です。製薬としては、メラトニンの作用を模倣したメラトニン受容体作動薬が開発・販売されています。
    ■オレキシン受容体に作用するもの
    オレキシンは、脳の覚醒を維持するホルモンです。
    普段の生活の中では、日中はオレキシンが多く分泌されていてオレキシン受容体に作用して覚醒を維持し、夜間になると分泌量が減ってきて、眠くなってきます。このオレキシンの作用に着目して開発されたのが、「オレキシン受容体拮抗薬」です。

    オレキシン受容体拮抗薬は新しいタイプの睡眠薬で、これまでのGABA受容体に作用する睡眠薬のように、脳を強制的に睡眠状態にするのではなく、より自然な眠りが得られるとされており、これまでの睡眠薬では効果が不十分であったり、また、薬への耐性や依存性などの副作用も殆ど無いという特徴もあり、薬による副作用や起床後の倦怠感などに悩んでいた人々にも効果が期待されています。今後の不眠症治療などの選択肢の一つになりそうです。

    睡眠薬の種類

    長時間作用型
    中間作用型
    短時間作用型
    超短時間作用型
    の4種類で、作用時間の長さによって分類されています。

    このうち、作用時間の短い短時間作用型、超短時間作用型は「睡眠導入剤」とも呼ばれます。
    (効果は同じです)

    睡眠薬の副作用

    • 健忘、夢遊行動、悪夢、起床時の眠気、めまい、吐き気、頭痛
    • 心臓や肝臓に負担がかかる
    • 依存性が生じる
    • 減薬、断薬で離脱症状が生じる
    • ガンの発生リスクが高まるとされる
    • うつ症状の発症や悪化リスクが高まるとされる

    睡眠薬と睡眠導入剤の違い

    作用時間の長さの違いから、睡眠薬と睡眠導入剤に分けて呼ばれることがありますが、薬の作用は同じです。睡眠導入剤は薬の作用時間が短く、薬が身体に残りにくいため、副作用の症状が出にくいとされています。