睡眠不足症候群とは、無自覚で慢性的な睡眠不足による悪影響の生活を長期間続けることで、日中の過度の眠気が現れる他、集中力の低下やボーっとしてしまう症状など、様々な睡眠不足の影響が生じる睡眠障害の一種のことです。
特に、本人が睡眠不足であるということを無自覚であるケースが多いのが特徴です。

睡眠不足症候群の症状

睡眠不足の状態は、人に様々な悪影響を及ぼします。
以下はその症状の一例です。

  • 午前中から眠気を感じる
  • 午後の耐えられない強い眠気
  • 疲労感
  • 倦怠感
  • 無気力
  • 集中力や注意力の低下
  • イライラ
  • 食欲不振
  • 抑うつ気分

詳しくは『睡眠不足による悪影響』をご覧ください。

睡眠不足症候群になりやすい人

睡眠不足症候群になりやすい人は、主に3つのタイプに分類されます。

多忙な人
忙しい受験生や社会人は睡眠不足症候群に陥りやすいです。
中でも、勉強や研究や仕事に熱心でマジメな性格の人ほどなりやすく、夜更かしや徹夜も厭わず没頭してしまうような人は睡眠不足が習慣化してしまうケースが多くなります。
ゲームやネット、スマホなどに依存している人
学校や仕事から帰った後、深夜までテレビやゲーム、パソコンやスマホをいじって、ついつい夜更かしをしてしまう人に多いタイプです。
近年は、インターネットやスマーフォンの普及により、こうしたツールに依存してしまい、睡眠時間を犠牲にしてしまうことで慢性的な睡眠不足に陥っているケースです。
長眠者(ロングスリーパー)
ロングスリーパーとは、通常の人よりも必要とする睡眠時間が多い人の事を言います。
例えば、平均的な人の必要な睡眠時間が7時間だとすると、ロングスリーパーはそれよりも長く、8時間、9時間、さらにそれ以上の睡眠を必要とする人です。
ところが、現代社会は毎日8時間以上の睡眠を確保できるような仕組みになっておらず、例えば最近の日本人の平均的な睡眠時間は6.5時間ほどと言われています。
ロングスリーパーがこうした社会の中で、他の人と同じく平均的な睡眠時間で生活すると、睡眠が不足した状態になってしまうのです。

睡眠不足症候群が無自覚な原因

睡眠不足症候群は、本人が睡眠不足を自覚していないのが特徴の疾病です。
睡眠不足を自覚できない原因の一つは睡眠不足によって心身にあらわれている症状を、別の原因に取り違えているということが挙げられます。
例えば、疲労感や倦怠感を感じるのは、仕事や勉強が「忙しすぎて疲れがたまっているだけだ」と思い込んでしまっているようなケースです。

こうした原因を取り違えているケースが特に危ういのは、睡眠が不足しているという自覚が無いことから、さらに睡眠を削ってしまう可能性があることです。

また、ある程度の睡眠時間が確保できている人の場合でも睡眠不足症候群に陥っているケースも有ります。
この場合、睡眠の質に問題がある可能性があります。
また、睡眠時間が確保できている人ほど、「眠っているから大丈夫」と思い込みがちで、睡眠不足を疑いにくいため、さらに症状が悪化しやすくなります。

睡眠不足症候群の原因

生活習慣によるもの
夜更かし
子育て
長時間のゲームやテレビ
体質によるもの
ロングスリーパー(人口の1割程度存在する)の場合、平均的な睡眠時間では睡眠が足りない

睡眠不足症候群の改善方法・対策・治療

photo credit :Sarah