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  • 睡眠不足で加齢臭が悪化する理由

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    40歳前後になると発生する独特の体臭である加齢臭。加齢臭は睡眠不足によって悪化してしまうことがあります。睡眠不足が加齢臭の悪化を招く理由などをご紹介します。

    睡眠不足でメラトニンが減る

    人が眠りに就くとき、睡眠ホルモンである『メラトニン』の分泌が促進されます。メラトニンには人を眠りに誘う作用以外にも、体の細胞を酸化から守る抗酸化作用を持ち合わせています。

    睡眠時間が減少すると、その分メラトニンの分泌量が減少してしまい、本来体が持つ抗酸化作用が低下してしまうため、脂肪やコレステロールの酸化が進んでしまい、加齢臭の原因となる『過酸化脂質』の発生を増加させてしまうのです。

    睡眠不足で成長ホルモンが減る

    成長ホルモン』は、日中の活動により傷害したり酸化して傷ついた細胞を再生、修復する働きを持っています。成長ホルモンの分泌が活発になるのは人が眠っている間です。

    睡眠中は、成長ホルモンによって体中の細胞がメンテナンスされている時間でもあり、睡眠時間が短くなるとその分細胞のメンテナンス時間も短くなってしまうため、傷ついたり酸化したままの細胞が増えて、そうした細胞は死んでしまったり過酸化脂質を生み出す元になってしまうのです。

    睡眠不足でストレスが増える

    人が睡眠をする理由の一つは、日中に溜まったストレスを解消するためだと言われています。肉体のストレス(傷など)は、成長ホルモンが睡眠中に癒やしてくれます。

    精神的なストレス(怒りや悲しみなど)の解消は睡眠中ので行われています。

    睡眠中、記憶を司る脳の海馬では『記憶の整理』が行われており、日中に経験した事柄のうち、記憶として留めておくものと、そうでないもの取捨選択しています。

    取捨選択する事柄の中には、怒りやイライラ、悲しみなどネガティブな経験からによって生まれた『精神ストレス』も含まれます。

    嫌なことがあっても一晩眠ったら忘れてた」などというのも、脳内で記憶の整理が行われて、ネガティブな感情、つまりストレスを生み出す原因となっていた記憶や経験を薄れさせてくれるという効果があるのです。

    睡眠はこうしてストレスの元となる、嫌な出来事やネガティブな感情などを薄れさせてくれる働きがあるのですが、睡眠不足になると、その分睡眠中の記憶の整理が疎かになり、嫌な出来事の記憶や、ネガティブな感情などを次の日へ持ち越してしまうため、ストレスが増えて溜まっていってしまうのです。

    ストレスホルモンが増える

    ストレスが加齢臭を悪化させる理由は、ストレスによってストレスホルモンが増えるためです。ストレスホルモンである『コルチゾール』や『アドレナリン』は、脳がストレスを感じることで分泌が促進されます。ストレスホルモンの分泌が増えると、その過程で体内では活性酸素が大量に発生します。

    疲労がたまりやすい

    睡眠不足になると、疲労が溜まりやすくなります。

    疲労はストレス症状の一種でもありますが、精神の疲労、肉体の疲労など様々な種類の疲労があります。

    脳や体に疲労が溜まってしまう原因の一つは、体内に溜まった活性酸素です。活性酸素は細胞を酸化させる物質で、日中に活動することで活性酸素が発生して、細胞が酸化することで脳や体は疲労を感じます。

    睡眠中、メラトニンをはじめ、様々な抗酸化物質によって活性酸素は除去されていますが、睡眠が不足するとその分体内に留まりやすくなるため、溜まった活性酸素によって脳細胞や筋肉が酸化して傷害されて、疲労を感じやすくなってしまうのです。

    体に溜まった活性酸素は、脂肪やコレステロールを酸化させて、過酸化脂質を発生させてしまうため、睡眠不足による疲労の蓄積も加齢臭の悪化につながってしまうのです。

    睡眠不足で体脂肪が増えやすい

    睡眠不足によるストレス状況が続くと、脳はストレス下においても生存するために、積極的に脂肪を溜め込もうとします。睡眠が不足している場合、食事から得る糖質や脂質は、通常よりも体脂肪として体に定着しやすくなります。

    また、糖や脂質を脂肪として溜め込もうとする一方、筋肉の主成分であるタンパク質を積極的に分解してエネルギー源にするため、睡眠不足が続くと筋肉がどんどん分解されて減っていき、基礎代謝が低下して、太りやすい体質になります。

    こうして体脂肪が増えると、皮脂腺から分泌される皮脂量も増加しやすくなります。

    皮脂量が増加すると、加齢臭の原因物質となる『ノネナール』の原料の皮脂成分『パルミトレイン酸』の分泌量も増加します。パルミトレイン酸が増えると、活性酸素や過酸化脂質などによって酸化されてノネナールが発生して加齢臭が悪化しやすくなってしまうのです。

    交感神経系が興奮する

    睡眠不足になると、自律神経系のうち交感神経系が興奮した状態が続くことになります。

    皮脂の分泌が増える

    交感神経系は脳を覚醒させ、脈拍や血圧を上昇、汗腺や皮脂腺の活動を活性化させます。皮脂腺の活動が活発化すると、その分皮脂の分泌量も増えることになり、ノネナールの原料となるパルミトレイン酸が皮脂成分として皮膚表面に分泌されやすくなってしまいます。

    睡眠が不足すると皮脂の量が増えて、その分ノネナールの発生も増えてしまい、加齢臭が悪化してしまうのです。

    脈拍や血圧が上がる

    睡眠時間が短くなり交感神経系が興奮した状態が続くと、時間に比して脈拍や血圧が上昇した状態も長くなります。脈拍や血圧の上昇は、酸素消費の増加につながるため、起きている時間が長ければ長いほど、呼吸で体内に取り込む酸素量が増加することになります。

    また、睡眠時間の減少は、レム睡眠の増加にもつながります。レム睡眠中は脳が覚醒した状態に近く、呼吸は荒く、脈拍も上がりやすくなります。

    こうした酸素消費量の増加は、体内で発生する活性酸素の量も増えることにつながります。

    血糖値が上がる

    睡眠不足が続くと、血糖値を下げる役割をするホルモンである『インスリン』が出にくくなり、食事などをしたあとに血糖値が下がりにくくなります。

    また、睡眠不足によるストレスの増加によって分泌されるストレスホルモンによってインスリン抵抗性が上がるため、インスリンが分泌されても、血糖値を下げる作用が働きにくくなり、全般的に血糖値が上がりやすくなります。

    抗酸化物質が働きにくくなる
    血糖値の上昇は、血中で働く抗酸化物質『SOD』の働きを阻害してしまう要因となり、SODの働きが悪くなることで、活性酸素が除去されずに増加してしまうことにつながります。

    睡眠不足で活性酸素が増える

    メラトニンの減少、ストレスや疲労の蓄積、肥満、交感神経の興奮など、睡眠不足で起こる一連の問題は、全て『活性酸素』の増加につながることがわかっています。

    活性酸素は、加齢臭を悪化させる直接の要因として、中年世代が加齢臭対策をする上では最も注意しなければならない物質です。

    体内で発生する活性酸素が、脂肪を酸化させて過酸化脂質を増やし、増えた過酸化脂質が皮脂成分をさらに酸化させてしまうことで、加齢臭の原因物質であるノネナールが発生するのです。

    もともと加齢臭が発生する第一の要因は歳をとること、つまり加齢ですが、加齢臭のニオイが強いか弱いか、または、加齢臭が発生する時期が早いか遅いかなど、人によって個人差がかなりあります。

    人により個人差が生じる加齢臭をさらに悪化させてしまうのは、睡眠不足による活性酸素の大量発生なのです。

    日本人は睡眠不足

    そもそも、日本人は睡眠時間が不足気味です。厚生労働省によると、「日本人の4割が睡眠時間6時間未満」であるとの調査結果もあり、睡眠不足気味の日本人の中でも、とりわけ睡眠が不足しているのが、まさに30代、40代、50代の働き盛りの加齢臭世代なのです。

    働き盛りの40歳前後の世代で加齢臭が発生しだすのは、忙しさから来る睡眠不足やストレスの増加、乱れた食生活や生活習慣などによって、体内で発生する活性酸素が急増してしまうことが一つの大きなきっかけになっていると考えられるのです。

    睡眠環境の改善が加齢臭の対策の鍵に

    睡眠不足は体内で発生する活性酸素や皮脂を増やしてしまうので、『加齢臭が悪化する原因』になってしまいます。

    裏を返せば、しっかりと睡眠をとることで、活性酸素の発生を抑制することができ、加齢臭の原因となるノネナールの発生も抑えることが出来ると言えます。

    加齢臭の対策』は、睡眠の質や食生活などの生活習慣を見直すことが第一です。臭いをごまかす消臭グッズに躍起になる前に、しっかりと内側から加齢臭対策を心がけましょう。

  • ストレスで加齢臭が悪化してしまう理由

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    40歳前後で発生しだす独特の体臭である中年世代の加齢臭。加齢臭のニオイはストレスによって悪化するとされています。ストレスが加齢臭を悪化させてしまう原因について、ご紹介します。

    ストレスで加齢臭が悪化してしまう理由

    ストレスによって分泌されるストレスホルモン『コルチゾール』は、加齢臭の発生原因である『活性酸素』を増加させてしまいます。また、コルチゾールは血糖値を上昇させる作用を持つため、血糖値の上昇によって体内の抗酸化物質が働きにくい状況が生じます。

    他にも、ストレスによって交感神経系が興奮するため、アドレナリンの分泌が増加したり睡眠の質が悪化することも、加齢臭の悪化につながっています。

    ストレスでコルチゾールが増加する

    脳がストレスを感じると、脳内の視床下部からストレスに対処するための司令が発令されます。ストレスに対処する主役は副腎皮質から分泌されるストレスホルモン、コルチゾールです。

    コルチゾールは、脳や筋肉がストレスに対応出来るようにするために、糖やタンパク質、脂質などの栄養素の代謝速度を早め、体を動かすためのエネルギーが血中から速やかに各部へと行き渡るように脈拍や血圧を高めて体の緊張状態を保ちます。

    コルチゾールは活性酸素を増加させる

    コルチゾールの分泌が増加すると、細胞のエネルギー源である酸素の消費量も激しくなり、その分発生する活性酸素の量も増加します。(※吸気に含まれる酸素のうち、およそ2~3%は活性酸素になるとされる)

    活性酸素は脂肪細胞を酸化させ、加齢臭の原因となる過酸化脂質を増やすため、ストレスによって活性酸素が増えると、加齢臭も悪化しやすくなるのです。

    コルチゾールは血糖値を上昇させる

    ストレスによって分泌されるコルチゾールは、脳や体がストレスに対処するためのエネルギー源である糖質(ブドウ糖)を血中にたくさん放出しようとする性質があるため、コルチゾールが分泌されると血糖値が上昇しやすくなります。

    血中に糖質が増えると、その糖質が血中の抗酸化物質であるSODと結合してしまい、SODが担う活性酸素の除去能力が低下してしまいます。

    抗酸化作用が低下する

    血糖値が上昇した結果、SODの働きが悪くなるため体の抗酸化作用は低下します。それ以外にも、血中の糖質によって、細胞内の活性酸素を取り出す役割をしている、血中の抗酸化物質であるビタミンCが細胞内に進入しにくくなるため、細胞内の活性酸素が除去されずに増えやすくなってしまうことも明らかになっています。

    除去されずに残った活性酸素は、加齢臭の原因物質であるノネナールを作り出す皮脂成分であるパルミトレイン酸を酸化させたり、脂質を酸化させて加齢臭の原因となる過酸化脂質を作り出してしまいます。

    交感神経系が興奮する

    ストレスを受けた脳の視床下部は、副腎からコルチゾールを分泌するよう司令を出す一方で、自律神経系のうち、交感神経系が興奮するように司令を出します。交感神経系が興奮すると、脳内ではノルアドレナリンの分泌が増加し、脳が覚醒してイライラしたり怒りっぽくなります。

    同時に、ストレスホルモンの一種であるアドレナリンの分泌も促進され、脈拍や血圧が上昇して、筋肉は収縮して持てる力を最大限出せるように準備されます。

    このように交感神経系の興奮によっても、脳や体での酸素消費量が増加するため、各所で発生する活性酸素の量が増加します。

    ストレスによって起こる交感神経系の興奮も、加齢臭の悪化の一因となっているのです。

    睡眠の質が低下する

    ストレスによって交感神経系が興奮すると、夜になっても脳が興奮して中々寝付くことが出来ず、眠っても眠りが浅くて何度も目が覚めてしまうことがあります。こうして睡眠不足が続いたり睡眠の質が低下すると、睡眠ホルモンであるメラトニンや、睡眠中に体の修復を行っている成長ホルモンなどの分泌が悪くなります。

    メラトニンは睡眠を促す作用以外にも、強い抗酸化力を持つホルモンでもあり、全身の細胞が活性酸素によって酸化されるのを防いでくれているホルモンでもあります。

    また、成長ホルモンは、活性酸素などによって傷つけられた細胞を修復・再生する働きをしています。

    睡眠の質が低下すると、睡眠中に分泌される様々なホルモンの働きが悪くなるため、活性酸素が除去されずに残ってしまったり、傷ついた細胞が修復されずにそのまま死んでしまったりと、加齢臭をますます悪化させるばかりか、体の老化がどんどん進行してしまうのです。

  • 睡眠不足で活性酸素が増加する

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    人の体を錆びさせて老化現象を引き起こす活性酸素。活性酸素は人に起こる殆どの病気の源であるとも言われるほど、増えすぎると人体に有害な物質です。活性酸素が体内で増加してしまう原因の一つとして考えられるのが、睡眠不足です。

    吸気から活性酸素が発生

    人は呼吸をして体内に酸素を取り入れ、エネルギー源にしています。体内に入った酸素のうち約2~3%程度は活性酸素になると言われています。体内で発生した活性酸素は、人の体に自然と備わっている抗酸化作用によって自動的に無害化されて除去されているため、通常は野放図に増加してしまうことはありません。

    活性酸素の増加を助長するのは睡眠不足

    体内で活性酸素が増加してしまう原因は、体の持つ抗酸化作用が損なわれることにあります。抗酸化作用が損なわれる原因は「加齢」や「ストレス」です。

    人の体が備え持つ抗酸化力は、年齢とともに自然と衰えていき、それに比例して体内では活性酸素が増加していき、老いとともにシミやシワが増え、内蔵や血管は弱り、生活習慣病など様々な疾患が起こって、やがては亡くなります。

    加齢よって起こる活性酸素の増加は自然の摂理とも言うべき、万人が避けては通ることができない事象ですが、私達の生活習慣の中には、活性酸素の増加を助長してしまう行動が潜んでいます。

    活性酸素の増加を助長してしまう行動の一つが「睡眠不足」です。

    睡眠と活性酸素の関係

    本来、睡眠中は日中に比べてエネルギーの消費量が低下するため、活性酸素の発生量が減少します。

    加えて、睡眠中には活性酸素を除去する働きをするメラトニンSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ。活性酸素を除去する酵素のこと)などの抗酸化物質の産生が盛んになるため、日中の活動で体に溜まった活性酸素を効率的に除去することが出来るのです。

    つまり、日中発生した活性酸素は、主として睡眠中に除去されていると言えます。

    睡眠不足で活性酸素が増加する理由

    体内で発生する活性酸素を除去している睡眠。睡眠時間が減少すると、その分、活性酸素を除去するメラトニンやSODの産生が減少するため、睡眠不足になればなるほど、活性酸素は除去しきれなくなり、体には活性酸素が溜まっていき、体が錆びて老化現象が進行しやすくなります。

    また、睡眠時間が減るということは、その分覚醒している状態が長くなりますから、体の活動エネルギーや酸素消費量は増え、活性酸素の発生量も増加します。

    睡眠不足で肌が荒れるというのはよく知られていますが、肌荒れも活性酸素によって肌の細胞が酸化したことによって起こる酸化現象の一つなのです。

    このように、睡眠時間の減少は、「抗酸化物質の減少」と、「活性酸素の増加」という二重の酸化リスクを引き起こすのです。

    活性酸素の増加による悪影響

    睡眠の不足で活性酸素が増加すると、具体的に体にどのような影響があるかをご紹介します。

    • 血管の老化
    • 肌荒れ、シミやシワ増加
    • 肥満
    • 肩こり
    • 冷え性
    • 抜け毛
    • 体臭の悪化
    • 過酸化脂質の増加
    • 動脈硬化
    • 高脂血症
    • 生活習慣病
    • ガン

    活性酸素が引き起こす影響の多くは、体の内側、目で見えない場所で進行します。中でも最も怖いのが血管の老化です。

    血管をはじめ、人の細胞と細胞を仕切る「細胞壁」は脂質で出来ており、活性酸素はこの脂質を酸化させて過酸化脂質を作り出します。

    過酸化脂質が発生すると、免疫細胞が免疫反応を起こし、その部位で炎症が起こり、そこにLDLコレステロールが吸着していき、血管を詰まらせてしまいます。

    血管の詰まりは、初期には血行不良による肩こりや体の末端の冷え性などの症状を起こし、やがては動脈硬化によって様々な生活習慣病を起こす苗床になってしまうのです。

    また、活性酸素によって細胞の酸化が進むと、細胞内のDNAが変質し、細胞をガン化させてしまい、ガンの発生源にもなります。こうした活性酸素によって引き起こされる血管の老化とそれに伴って起こる一連の疾患は、元を辿っていくと睡眠不足が一因になっている場合があると言えます。

    加齢臭は活性酸素増加のサイン

    40歳前後で発生し始める加齢臭は、ノネナールという物質がニオイの発生源とされます。この加齢臭も、元をたどると活性酸素の増加が原因で起こります。

    活性酸素の増加によって、細胞内の脂質が酸化することで発生する過酸化脂質は、皮脂から分泌される不飽和脂肪酸を酸化させてしまいます。不飽和脂肪酸の一種には、加齢臭の原因になるノネナールを発生させるパルミトレイン酸という脂肪酸も含まれており、活性酸素の増加がこのパルミトレイン酸を酸化させて、ノネナールの発生に関与しているのです。

    つまり、40歳前後になり加齢臭が発生しているということは、体内では大量に活性酸素が発生しているということのサインでもあり、その影では、生活習慣病へとつながる血管の老化が徐々に進行してしまっているのです。

    睡眠不足で加齢臭は発生しやすくなる

    「睡眠不足と加齢臭」。そこには奇妙な縁があります。

    睡眠不足は活性酸素を増加させてしまいます。活性酸素の増加は加齢臭の発生へとつながるため、睡眠不足は加齢臭を発生させる原因であるとも言えるのです。40歳前後といえば、男性は会社では中間管理職で働き盛り、女性は子育てなどに忙しい年齢層で、年齢ごとの平均睡眠時間を見てもかなり少ない世代で、加齢臭の発生に拍車をかけてしまうのです。

    詳しくは『睡眠不足で加齢臭が悪化する理由』をご覧ください。

    メラトニンは加齢とともに減少

    睡眠ホルモンであるメラトニンは、強い抗酸化力を持つ抗酸化物質でもあります。メラトニンの産生量は人が眠りにつく直前に最高潮になります。メラトニンの産生量は睡眠時間に比例しており、一般的に人の睡眠時間は加齢とともに減少していくため、メラトニンの分泌も加齢とともに減少していきます。

    抗酸化物質であるメラトニンが減少することで活性酸素の増加が促進され、体は老化していきます。老化の一環で起こる加齢臭の発生は、ある意味避けては通れませんが、睡眠をしっかりと取ることは、減少しつつあるメラトニンの産生を促し、加齢臭の発生、そして体の老化を抑制することにつながります。

  • 40歳前後で加齢臭が悪化する原因

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    40歳前後で増加しはじめる加齢臭。加齢臭が発生しだす時期やニオイの強さは人それぞれですが、日頃の生活習慣の中にも加齢臭を悪化させてしまう原因がたくさんあります。知らずに習慣化していると、本来は防げるはずの加齢臭が強烈になってしまうこともありえます。加齢臭が悪化してしまう原因を紹介します。

    原因となる皮脂成分の増加で加齢臭が悪化

    加齢臭の悪化は、皮脂の増加であると書かれていることが多いのですが、実は、全身の皮脂腺から分泌される皮脂の量そのものは年齢とともに減少します。ところが、皮脂の成分の中には、若い頃にはあまり分泌されず40歳前後、つまり加齢臭が発生しだす年代になると分泌量が増加するものがあり、この加齢によって増加する皮脂成分が加齢臭を発生させる根源であると目されています。

    40歳前後で急増する皮脂成分「9-ヘキサデセン酸」

    年齢とともに他の皮脂の分泌量が下がる中で分泌量が増えるこの皮脂成分は、加齢臭のニオイの原因物質であるノネナールの材料になる皮脂で、『9-ヘキサデセン酸』と言います。9-ヘキサデセン酸は『不飽和脂肪酸』の一種で、体の脂肪組織に含まれる物質です。

    不飽和脂肪酸は食品ではイワシやサバなどの青魚や、料理用の植物油に多く含まれる脂肪酸で、血中のコレステロール値を下げるなど、人体に有用な働きがあることが知られています。

    9-ヘキサデセン酸そのものは無臭ですが、不飽和脂肪酸は分子結合がもろく酸化してノネナールのもとになるになりやすいため、増えすぎると加齢臭を悪化させる原因となってしまいます。

    加齢臭が出始める40歳前後で9-ヘキサデセン酸が増加してしまう原因の一つとして考えられるのが、新陳代謝の低下による体脂肪の増加(肥満で加齢臭が悪化しやすい)と、体の抗酸化作用の低下による活性酸素の増加です。人は誰しも歳を取るにつれて、若い頃よりも筋肉量が減って新陳代謝が減り、体に脂肪がたまりやすく、9-ヘキサデセン酸が皮脂成分として分泌されやすくなってしまうのです。

    抗酸化力が低下して活性酸素と過酸化脂質が増加

    体の持つ抗酸化力が加齢により低下することで、体内で活性酸素が増加しやすくなります。活性酸素は、人の免疫機能の一部を担う物質ですが、増えすぎると体内の様々な細胞を酸化させて変質させてしまう物質でもあります。

    活性酸素によって脂肪を酸化されると、過酸化脂質となります。活性酸素や過酸化脂質は周囲の細胞を雪だるま式に酸化させてしまうため、体内では抗酸化力が一定値以下に下がると、どんどん活性酸素や過酸化脂質が増えてしまい、体が酸化しやすい状態になってしまいます。

    こうした活性酸素や過酸化脂質が大量に増加することで、皮脂から分泌される9-ヘキサデセン酸は酸化しやすくなり、皮膚表面でノネナールが大量に発生して加齢臭が悪化してしまうのです。

    加齢で酸化を防ぐホルモンの減少

    40歳前後で加齢臭が増える原因として考えられるのが、年令によって酸化を防ぐ抗酸化ホルモンが減少することです。逆に、若い頃に加齢臭が臭わない理由としては、体の持つ抗酸化作用が加齢臭を発生させる原因物質より勝っており、ノネナールが発生するのを押さえ込んでくれている事が考えられます。

    メラトニン

    代表的な抗酸化ホルモンは、睡眠ホルモンとして知られる『メラトニン』です。メラトニンは就寝前に分泌量が増える催眠効果のあるホルモンですが、同時に、高い抗酸化作用があることも分かっています。メラトニンは活性酸素や一酸化炭素などのフリーラジカルと呼ばれる物質を分解・除去する力があります。

    メラトニンは、幼少期に多く分泌されますが成人を境に減少に転じることが分かっており、メラトニンの減少によって体の持つ抗酸化力が衰えることが、40歳前後で体を錆びさせる活性酸素が増えてしまい、睡眠不足が加齢臭を悪化させる原因の一つであると考えられます。

    DHEA

    DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は副腎や性腺で作られる性ホルモンの前駆体となるホルモンで、活性酸素の発生を抑える抗酸化作用を持ちます。DHEAは加齢で減少するため、加齢によりDHEAの分泌が減少することが、加齢臭の発生の原因の一つとして考えられます。

    エストロゲン

    エストロゲンは女性ホルモンの一種で、細胞の酸化を防ぐ作用や皮脂の分泌を抑える作用があると言われています。女性の加齢臭が目立たないのは、このエストロゲンが分泌されるためだと考えられています。

    ただし、エストロゲンも加齢とともに減少するホルモンです。特に閉経後には急激に分泌が減少して、更年期障害の引き金にもなります。女性の加齢臭は更年期に急増するとも言われており、エストロゲンの減少が女性の加齢臭の発生に関係している可能性があります。

    活性酸素の増加

    皮脂の増加や抗酸化作用を持つホルモンの減少と時を同じくして、体内で発生する活性酸素が増加することが、加齢臭の悪化の大きな原因と考えられます。

    皮膚常在菌(善玉菌)の減少で加齢臭が悪化する

    人の腸には『腸内フローラ』と言われる腸内細菌叢があり、乳酸菌ビフィズス菌、大腸菌ウェルシュ菌など様々な種類の善玉菌や悪玉菌が生息しています。

    腸と同じように人の皮膚の表面にも、常在菌として様々な菌が生息しています。これらの菌の中には良い働きをする菌(善玉菌)もいれば、悪い働きをする菌(悪玉菌)もいます。

    代表的な善玉菌は『表皮ブドウ球菌(白色ブドウ球菌、または「コアグラーゼ陰性ブドウ球菌属」とも呼ばれる)』で、代表的な悪玉菌は『黄色ブドウ球菌』です。黄色ブドウ球菌は食中毒の源になることでも有名です。

    表皮ブドウ球菌は肌を弱酸性に保ち、悪玉菌が繁殖したり皮膚の内部に侵入しないように肌の健康を保っています。

    肌の常在菌は毛穴から分泌される汗や皮脂の成分をエサにしており、食べた皮脂を様々な物質へと分解します。

    善玉菌は皮脂を脂肪酸やグリセリンといった物質に分解して肌を弱酸性に保ちます。悪玉菌は肌にかゆみや炎症を起こさせたり、悪臭を放つ脂肪酸やインドールやアンモニア等の物質に分解します。もうおわかりでしょうが、悪玉菌が増殖すると加齢臭のもととなるノネナールも増加しやすくなるのです。

    悪玉菌と善玉菌は皮膚上で常に互いに勢力争いをしているため、善玉菌が減ると悪玉菌が増え、悪玉菌が減ると善玉菌が増えます。つまり、善玉菌が減ると加齢臭が悪化する原因となってしまうのです。

    皮膚の善玉菌が減ってしまう原因は、洗顔、体の洗い方が間違っているか、シャンプーやボディソープが合っていない場合に起こりやすくなります。

    間違った体の洗い方
    多くの人が、特に男性は頭や顔、体を強く洗いすぎです。

    ゴシゴシ強く洗うと爽快感を得ることはできますが、肌を強く洗いすぎると、皮脂を必要以上に落としてしまい、また、肌の常在菌も一緒にこすり落としてしまうため、洗ったあとに肌のバリア機能が失われてしまって、皮脂が返って過剰に分泌される原因になったり、悪玉菌が増殖しやすい環境になってしまう恐れがあります。

    肌はできるだけこすらないように、優しく泡で包むように洗うのが理想的です。

    弱酸性とアルカリ性
    シャンプーやボディソープには、弱酸性のものとアルカリ性のものがあります。肌と同じ弱酸性の製品は肌に刺激が少ないため、肌には優しいのですがその分洗浄力が弱く、皮脂が詰まりやすい傾向にあります。弱酸性の製品は敏感肌の人向けと言われています。

    アルカリ性は毛穴を開いて汚れを落としやすいが刺激が強いため、皮脂やアルカリ性が苦手な表皮ブドウ球菌を落としすぎるという難点があります。

    肌の乾燥
    皮脂や汗が極端に少なく、肌が乾燥した状態になると、表皮ブドウ球菌など善玉菌が活動しにくくなり、肌を弱酸性に保つことができなくなって、黄色ブドウ球菌など悪玉菌が増えて、肌の炎症を起こしたり悪臭の原因になる。

    スクラブ入りの洗顔フォーム
    スクラブ入りの洗顔フォームなどを使うと、肌表面の菌だけでなく、成長前の細胞などが剥がれ落ちてしまうため、洗ったあとに肌が余計に乾燥してしまい、善玉菌が繁殖しにくくなり、悪玉菌が増えてしまう可能性があります。

    運動不足
    日頃、運動せず汗をかく習慣がないと汗腺の機能が低下して汗をかきにくくなります。

    通常、汗の成分は99%が水分でサラサラしていますが、汗をかきにくくなると水分量が減ってネバネバした、ミネラルを多く含んだ汗になり、pHもアルカリ性に傾きやすくなります。アルカリ性が好きな黄色ブドウ球菌など悪玉菌が増殖しやすくなると加齢臭が悪化しやすくなります。

    防腐剤
    肌を乾燥から守る化粧水や保湿クリームの中には、防腐剤入りのものがあります。防腐剤は肌の善玉常在菌も減らしてしまうため、できるだけ防腐剤が入っていない化粧品を選びましょう。

    参考:『加齢臭を抑える入浴の仕方

    腸内環境の悪化

    歳を取ることで加齢臭が悪化する原因の一つとして、同じく加齢によって起こる腸内環境の悪化が考えられます。

    人の腸内には善玉菌や悪玉菌など様々な最近が生息しており、その数は100兆匹とも言われています。腸内細菌のうち、ビフィズス菌などの善玉菌は加齢によって減少しやすく、代わりに悪玉菌が増殖しやすくなります。

    腸内環境が悪化すると、腸に消化しきれなかった肉などの食べ物のカスが溜まって腐敗して悪臭の原因となるインドールやアンモニアのガスを発生させます。悪臭のガスは、腸壁から吸収されると血液中を通って全身をめぐり、それが口から出ると口臭の悪化に繋がったり、汗と一緒に排出されれば体臭悪化の原因となってしまうのです。加齢臭と、腸の腐敗によって発生したガスが混じってニオイを放つことで、よりひどい加齢臭を発することになります。

    また、胃や腸で分解された栄養素は腸壁から吸収されていますが、腸内環境が悪化していると、腸壁から栄養素が吸収されにくくなり、加齢臭の発生を抑えてくれるビタミンCのような栄養素が体内に十分に届きにくくなってしまい、活性酸素が体内に増えやすくなってしまうことあり、これも加齢臭悪化の原因として挙げられます。

    衣服に残留した皮脂汚れ

    加齢臭の原因であるノネナールは、着ている衣服にも付着します。ただ、ノネナールそのものは水溶性で洗濯をすれば落とすことができます。

    洗濯で注意しなくてはならないのはノネナールではなく、『皮脂汚れ』が残留することです。皮脂は油ですから水に溶けにくく、衣服の繊維に絡まると選択しても中々落ちません。この皮脂汚れが残っていると、その皮脂が新たなノネナールを生み出して、加齢臭を悪化させてしまうのです。

    しかも、間違った洗濯の仕方をしていて、皮脂汚れが落としきれていない場合は、毎回服を着る度に皮脂汚れが蓄積していきますから、加齢臭の悪化は相当ひどいことになります。

    実際、加齢臭に限らず、体臭の発生源になっているのは、皮膚そのものではなく、皮膚から分泌された汗や皮脂がついた衣服である場合が多いため、加齢臭の対策も、衣服の洗濯の仕方を適切に行うことが重要であるといえます。

    参考:加齢臭をしっかり落とすための洗濯の仕方

  • 睡眠とナイアシンの関係

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    肌の健康を保つ上で欠かせないナイアシンと、夜の睡眠には意外な接点があります。寝付きが悪くなったり眠りが浅くなるといった不眠症状の原因は様々ありますが、その一つがナイアシンの不足です。眠りとはなんの関係もなさそうなナイアシンが不眠症状に関係している理由をご紹介します。

    ナイアシン不足で不眠が起こる理由

    そもそも、ナイアシンは皮膚や神経の健康を保ったり、脂質や糖質、タンパク質と言った栄養素の代謝を促進する働きをするビタミンB群の一種です。ナイアシンと睡眠には、直接の関わりはありません。

    ところが、ナイアシンが合成されるまでの道程を少しさかのぼってみると、その上流でナイアシンと睡眠との関わりが見えてきます。

    必須アミノ酸『トリプトファン』が鍵

    ナイアシンと睡眠の関係を読み解く上で欠かせない物質が、必須アミノ酸『トリプトファン』です。トリプトファンは食べ物のタンパク質に含まれているアミノ酸の一種で、体内では合成できない必須アミノ酸(合成できないため食事で摂取する必要がある。)でもあります。

    トリプトファンからナイアシンとメラトニンが作られる

    トリプトファンはナイアシンを合成するための原材料として使用されます。同時に、トリプトファンは別の物質の原材料でもあります。それは睡眠ホルモン『メラトニン』です。

    ▼トリプトファンの利用イメージ

    トリプトファン→ナイアシン
     ↓
    セロトニン→メラトニン

    ナイアシンとメラトニンはトリプトファンという共通の原材料から作られる物質なのです。

    原材料が競合しているがナイアシン優位

    ナイアシンとメラトニンは共にトリプトファンを原材料に作られる物質です。つまり二つの物質は原材料を競合する存在にあるのです。

    そのため、いずれかの物質がトリプトファンを独り占めするようなことが起こると、もう一方の物質はトリプトファンが足りずに、十分に合成できないという事態が起こります。

    競合するナイアシンとメラトニンですが、実はナイアシンのほうが優位な立場にあります。それはトリプトファンが体内に入ってから、代謝される順序が関係しています。

    順を追うと以下のような流れになります。

    1. 食べ物に含まれているトリプトファンは、胃や腸で消化され、腸内細菌の助けを借りるなどして、腸内で分解されます。分解されたトリプトファンは肝臓へと送られ、肝臓でナイアシンへと代謝されます。
    2. 肝臓に送られたトリプトファンのうち、ナイアシンに代謝されなかったトリプトファン(つまり余ったトリプトファン)は血液中から脳内へと送られます。
    3. 脳内に到達したトリプトファンはセロトニンへと合成され、セロトニンの一部がメラトニンへと合成されます。こうしてようやくメラトニンが合成されます。

    見比べるとナイアシンはメラトニンよりもかなり早い段階で代謝されていることがわかります。また、ナイアシンが合成されて、残ったトリプトファンが脳内へと送られる、という点もポイントです。

    二つの物質の関係を整理すると、ナイアシンはメラトニンよりもトリプトファンを利用しやすい立場にあり、メラトニンはあまったトリプトファンによって作られているというわけです。

    つまり、ナイアシンとメラトニンの関係は、50:50の平等な立場ではなく、ナイアシン優位の関係といえます。

    ※トリプトファンの代謝経路は複雑で様々なものがありますが、理解しやすいよう簡略化しています。

    ナイアシンが大量消費されるとトリプトファンが不足する

    ナイアシンと睡眠ホルモンメラトニンの関係は、ナイアシンが優位な立場にあります。そのため、ナイアシンが大量に消費されると、トリプトファンはナイアシン用にばかり使われてしまい、メラトニン用のトリプトファンが不足してしまうような事態が起こる場合があります。

    これは数字で表すと以下のようなイメージになります。

    通常時
    トリプトファン100→ナイアシン70:メラトニン30

    ナイアシン大量消費時
    トリプトファン100→ナイアシン90:メラトニン10

    通常時はナイアシン代謝後に30ほど残っているはずのメラトニン用のトリプトファンが、ナイアシンが大量に消費されたことによって、ナイアシンの大量消費を補うために余計に消費されてしまうため、メラトニン用のトリプトファンは10しか残らず、通常時よりも不足してしまっています。

    メラトニンは原材料となるトリプトファンが不足すると十分な量を作り出すことができなくなるため、メラトニン不足によって夜になっても寝付きが悪い、眠りが浅いなど、睡眠の質に悪影響を及ぼしてしまうのです。

    これがナイアシンが睡眠に影響を与える理由です。

    ナイアシンが不足する原因

    ナイアシンが睡眠に影響を与える要因の一つとなっている一方、現代の日本ではよほどのことが無ければナイアシン不足は起こりません。その理由は、日本の食糧事情が極めて安定しているためです。ナイアシンやメラトニン、そしてその原料となるトリプトファンは、食事によって摂取されていますが、日本人の平均的な食生活では、こうした物質は不足しにくいのです。

    しかし、そんな日本でもナイアシンの不足や、それによってメラトニン不足までもが起こることがあります。

    大量の飲酒でナイアシンが大量消費される
    現代社会でナイアシン不足を起こしやすい一番の要因が大量の飲酒です。

    ナイアシンは、お酒を飲んだときに合成される『アセトアルデヒド』という毒素を分解するために使用されます。つまり、お酒を大量に飲めば飲むほど、大量のアセトアルデヒドが発生し、それを分解するためにナイアシンも大量に消費されるのです。


    して、ナイアシンが大量に消費されると、トリプトファンも大量に消費されるため、メラトニン用に脳内へと送られるトリプトファンは不足し、睡眠への悪影響が起こるのです。

    当然、一日や二日の短期間の大量飲酒よりも、長期間に渡って大量飲酒を習慣化するほうがナイアシン不足とメラトニン不足は深刻化しますから、飲酒は適量を守って楽しみましょう。

    また、お酒を飲むときのツマミも、焼き魚や焼き鳥、枝豆や冷奴などの豆類をチョイスするとトリプトファンの補給に役立ちます。

    参考:『トリプトファンを豊富に含む食材

    極端なダイエットや偏食
    もう一つ、ナイアシンが不足しやすいケースが極端なダイエットや偏食です。これは特に肉や魚などを極端に制限するようなダイエットをすると起こりやすいかもしれません。

    ナイアシンの原料となるトリプトファンは肉や魚などのタンパク質に含まれている物質ですから、タンパク質を極端に制限するようなダイエットや、好き嫌いによる偏食をしてしまうと、トリプトファンそのものが不足してしまう可能性があります。

    トリプトファンは豆類や穀類などにも含まれていますから、カロリー制限などをする場合で、どうしても肉や魚を食べられない場合は、豆類などでしっかりタンパク質を補って、栄養バランスに偏りが出ないように気をつけると良いでしょう。

    まとめ

    ナイアシンと睡眠の関係をまとめると次のようになります。

    • ナイアシンの原材料はトリプトファン
    • 睡眠ホルモンであるメラトニンの原材料もトリプトファン
    • ナイアシンが大量消費されると、メラトニン用のトリプトファンが不足
    • メラトニンの合成量が減ると睡眠に悪影響が生じる
    • ナイアシン不足が起こる原因は飲酒とダイエット

    ダイエットをしているときに寝付きが悪くなったり眠りが浅いと感じる場合は、ご紹介したようにナイアシン不足によって起こるメラトニン不足が懸念されます。ナイアシンの不足は、睡眠への影響だけでなく肌荒れやうつ病など気分障害の原因にもなりますから、早急に食事バランスを見直してみましょう。

    また、ナイアシンは薬局で手に入るサプリメントなどでも補給できますから、ダイエットや飲酒で肌荒れや口内炎が起こったときはナイアシンを補給してみると良いかもしれません。

  • 高齢者に必要な睡眠時間

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    歳を取ると、十分な睡眠時間を確保したくても、なかなか寝付けなくなり、眠りも浅くなります。睡眠に関わる問題は加齢とともに増えていきます。睡眠の質は加齢とともに低下していくともいわれており、睡眠の質が悪ければ心身に大きな影響を与えてしまう場合もあります。高齢者にとっての適切な睡眠時間や良質な眠りにつながる心掛けなどをご紹介します。

    高齢者に必要とされる睡眠時間の目安

    高齢者に必要とされている睡眠時間は7~8時間で、最低でも5~6時間の睡眠時間が求められています。(※1)

    総務省統計局が平成24年に発表した「平成23年社会生活基本調査」における「生活行動に関する結果」では、平成18年と平成23年のいずれも高齢者(60歳以上)の睡眠時間は7~9時間前後で推移しており、大幅な増減は見受けられません。しかし、平成23年における高齢者の睡眠時間は男女ともに平成18年より微減しており、減少傾向にあることが分かっています。(※2)

    このことから、時代による生活習慣の変化などにより、睡眠時間が十分に確保できなくなっている可能性もあるため、今後、特に高齢者は意識的に睡眠時間を確保することが重要となります。

    高齢者の睡眠時間の減少と健康の関係性

    加齢は睡眠に影響を及ぼし、就寝時間や起床時間、そして睡眠の質に変化をもたらすことが分かっています。

    睡眠時間が減少する要因の一つとして挙げられるのが、メラトニンの分泌量の減少です。メラトニンは「睡眠ホルモン」として知られ、自然な眠りを誘う作用を持っています。

    メラトニンの分泌量は加齢とともに減少することが明らかになっているため、高齢者の睡眠時間は若い人よりも少なくなりやすいといえます。

    また、加齢による体内年齢の変化で、血圧や体温といった睡眠に関わる生体機能リズムが前倒しになり、一般的に高齢者は早寝早起きになる傾向があります。(※3)そのため、必ずしも「睡眠の変化=睡眠障害」となるわけではなく、加齢によって早寝早起きといった睡眠習慣の変化が起こることは決して珍しいことではありません。

    高齢者の睡眠で気をつけなければならないのが、睡眠習慣の変化の裏にストレスや生活リズムの乱れが潜んでいるケースです。

    睡眠時間の減少や睡眠の質の低下は、心身に大きな影響を与える場合が多いとされており、高齢になると退職や家族との死別といった環境の変化により、ストレスや生活リズムの乱れが生じやすく、結果的にこれが眠りの浅さや睡眠不足を招く原因となっているケースは少なくありません。

    こうした変化によって誘発された睡眠障害は、脳に関わる神経細胞の働きを低下させ認知症になるリスクを上げてしまうなど体に大きな悪影響を及ぼしてしまうことが考えられます。(※4)

    そのため、睡眠不足による心身への悪影響を抑え健康寿命を延ばすため重要なのは、単に睡眠時間を確保するだけではなく、生活リズムを整えて良質な睡眠を取れるようにすることです。

    高齢者の睡眠は量よりも質が重要

    高齢者の睡眠の特徴として、次のようなものが挙げられます。

    • メラトニンの減少により睡眠時間は減少傾向になる
    • 体内時計が前倒されて早寝早起きになりやすい

    睡眠時間が減少したことを心配する人が大勢いますが、高齢者の場合は睡眠時間の減少そのものは余り心配する必要がありません。

    人は必要だから睡眠を取るわけで、お年寄りが若い時と比べて睡眠時間が少なくなったのは、睡眠の必要性が下がったためというケースが多いのです。

    まず、歳を取ると、それまでに様々な人生経験を積んできたため、新しい発見や学びをする機会が減少します。そのため、睡眠中に活発に行われている記憶の整理や取捨選択を行う必要が若い頃に比べると少なくなります。

    また、高齢になればなるほど筋肉量や骨密度は低下し、肉体活動や基礎代謝も低下して一日の消費エネルギーが低下するため、睡眠中に体の細胞や組織を修復したり再生する必要性も低下します。

    つまり、高齢になるとその分、脳や体が省エネで生活できるようになるため、長時間の睡眠を取らなくてもよい体質へと変化するのです。

    睡眠の質の低下に要注意
    注意すべきは、睡眠時間が減少することでなく、『睡眠の質』の低下です。睡眠の質とは、寝付きまでにかかる時間の長さや、睡眠中にどれだけ熟睡できているか、睡眠の途中で目が覚めないか、と言った事柄で計られます。

    睡眠時間そのものは減ったけれど、短い時間でしっかりと熟睡できており、日中にも眠気を感じることが少ない、といった場合はあまり睡眠時間の減少を気にしなくても良いでしょう。

    もしも、以前よりも寝付くまでに時間がかかるようになったとか、寝てもすぐに目が覚めてしまう、眠りが浅くなった、そして日中に強い眠気を感じる場合などは、睡眠の質が低下している可能性があり、これは特に要注意です。

    睡眠の質の低下は、効率的に睡眠が取れていないことの現れであり、加齢により発症しやすい生活習慣病やガン、循環器系の病気の発症リスクを増加させます。また、認知症やうつ病など、高齢者が発症しやすい脳機能の低下に伴う病気や精神疾患も起こしやすくなります。

    高齢者が質の良い睡眠を保つために

    就寝環境の整備
    夜に良質な睡眠をとるためには、室温や照明といった就寝環境を睡眠に適した状態に整えることはもちろん、日中の行動や心掛けも大切です。

    食事は三食、バランス良く
    活力の源である食事は、朝昼晩と決まった時間、間隔で規則正しく、また、栄養バランス良くとりましょう。

    日光を浴びる
    日中は自然光を浴びて積極的に活動することが一番の睡眠対策だといわれています。それは、自然光を浴びることによってメラトニンの分泌が促進され、体内リズムも安定して、昼夜のバランスがとれるようになるからです。

    日中、自然光を浴びるためには、運動や外出の頻度を増やし、積極的に体を動かすことが求められるので、自発的あるいは家族の協力のもと、意識してその機会を作っていく必要があります。

    昼寝のしすぎは要注意
    一般的に食後は眠気を感じやすくなりますが、高齢者は昼寝に気を付けなければならなりません。

    昼寝をすることで睡眠のバランスが乱れる可能性があるため、夜間にしっかりと熟睡できるようにするためには長時間の昼寝は避けることが肝心です。

    ほかにも、睡眠や体調に影響を与えるアルコールやカフェイン、ニコチンの摂取を避け、従来の生活習慣を変える努力を日頃から心掛けることも大切です。(※3)

    良質な睡眠で健康寿命を伸ばすには

    睡眠をとることは心身の健康にもつながるため、日頃から生活習慣を整え質の良い睡眠をとることで健康寿命の伸ばす効果が期待できます

    長年の生活習慣は体に染みついていて、高齢になればなるほど簡単に変えることができない人も多くなります。とは言え、一度に全てを変えようとすると心身がついて行かず、余計にバランスを崩してしまうこともあるため、まずはできる範囲から少しずつ変えていくことがコツです。

    新しく取り入れた習慣が自身の生活リズムに根付いてきたら、次にハードルが高いと思われる課題に挑戦し、最終的に生活習慣の改善と睡眠の向上を実現しましょう。

    photo credit: Anne Worner John (Explored August 9, 2017) (license)


    参考文献:
    ※1.【National Sleep Foundation】HOW MUCH SLEEP DO WE REALLY NEED?
    ※2.【総務省統計局】平成23年社会生活基本調査結果の概要(PDF)
    ※3.【e-ヘルスネット】高齢者の睡眠
    ※4.【認知症の窓】高齢者の睡眠不足は認知症を招く
  • 中学生に必要な睡眠時間

    読むのにかかる時間: 1未満

    中学生にとっての睡眠は特別な意味を持ちます。睡眠時間の多さによって、身長が伸びやすかったり、勉強の成績が上がりやすくなったり、中学生にとっての睡眠時間は中学校での生活だけでなく、その後の人生をも左右することさえあるのです。

    中学生の睡眠時間の実態

    平成28年社会生活基本調査によると、中学生の平均睡眠時間は『8時間6分』でした。

    参考:総務省統計局-「平成28年社会生活基本調査の結果 第4-1表 ライフステージ,行動の種類別」

    米国立睡眠財団によると、中学生に推奨される睡眠時間の目安は「8時間~10時間」ですから、現代日本の中学生の睡眠は、概ね足りていることになります。

    尚、同財団によると中学生にとって最低限必要な睡眠時間(下回ると悪影響が生じやすくなる目安)は「7時間」ですから、睡眠時間が平均以下の場合でも7時間は下回らないようにしましょう。

    参考:米国立睡眠財団-「HOW MUCH SLEEP DO WE REALLY NEED?

    中学生に十分な睡眠時間が必要な理由

    「推奨の睡眠時間が8~10時間と言うのは長すぎる」
    「部活や受験勉強で忙しいのにそんなに睡眠時間は取れるわけがない」

    と考える人も多いと思いますが、中学生にこれほど多くの睡眠時間が必要なのには確たる理由があります。

    睡眠の重要性について

    「人が何故睡眠をとるのか」ということは完全には解明されていませんが、睡眠には様々な効果があることが分かっています。

    • 疲れを取る
    • ストレスを解消する
    • 体の成長
    • 記憶の整理
    • 病気の予防
    • 傷を治す

    詳しくは『睡眠の効果と重要性』をご覧ください。

    こうした睡眠の効果のうち、中学生にとって特に重要なのが、「体の成長」、「記憶の整理」、そして「ストレスの解消」です。

    成長ホルモンによる体の成長
    睡眠中は、体を成長させる成長ホルモンの分泌が活性化される時間です。

    成長期の中学生にとって、成長ホルモンは特別な意味を持ちます。成長期に成長ホルモンがどれだけ活発に分泌されたかで、体が大きく成長するかどうかが変わってくるのです。

    成長ホルモンの分泌量は睡眠時間の長さに比例して多くなるため、睡眠時間が長いほうが、より多くの成長ホルモンの分泌が起こり、より大きく体を成長させることが期待できるのです。

    成長期が終わったあとにいくらたくさん睡眠をとっても体は大きくなりませんから、この中学生時期の睡眠時間と言うのは、一生のうちでも特別なものなのです。

    記憶の整理が行われる
    人は起きている間に様々なことを見聞きして、脳は見聞きしたことを記憶していきます。一日の中で膨大な情報を記憶した脳は、睡眠中に「記憶の整理」を行っています。

    記憶の整理とは、いわば記憶の取捨選択です。記憶した情報の要不要を選択し、必要なものは「長期的な記憶として定着」させていきます。これが人が物事を記憶して学習(習慣化)するプロセスです。

    つまり人は、見聞きした記憶を睡眠中に整理することで、学習結果として定着させているのです。

    中学生の睡眠時間が少なくなると、その分昼間の授業や学習塾で勉強したことが定着せず、学習効率も悪くなってしまうのです。

    多くの中学生は、高校受験に向けて日々多くの時間を勉強に費やしていますが、いくらたくさん勉強しても、その分睡眠時間が減ってしまうと、せっかく勉強したことが記憶として定着しにくくなってしまい、成績が上がりにくくなるのです。

    ストレスの解消
    睡眠中は記憶の整理が行われ、同時に心身のストレスも解消してくれます。

    大人でも子どもでも、人にとってストレスは切っても切れないもので、特に中学生は思春期や反抗期を迎える時期でもあり、学校や部活での友人や先生との関係、勉強のストレス、家庭での親との不和など、様々な種類のストレスを抱えがちです。

    こうしたストレスを抱えたまま生活を続けると、いずれは無理がたたって不登校に陥ったりすることもありえます。

    ストレスを解消するのに最も有効なのは睡眠ですから、たっぷり睡眠をとることは体の成長や勉強のためだけでなく、子どものメンタルケアのためにも大変重要なことなのです。

    とは言え、忙しい中学生が毎日8~10時間もの睡眠時間を確保するというのは、実際問題として至難の業です。

    あくまでも8時間以上睡眠時間を確保するのが理想的ではありますが、どうしてもそれが難しい場合には、最低限必要な睡眠時間だけは確保するべきでしょう。

    中学生の睡眠時間は最低7時間

    現代の中学生は、部活や塾などで昔に比べて多忙です。中学生に推奨される睡眠時間は8時間~10時間ですが、どうしてもそんなに多くの睡眠は取れない、というケースも中にはあるでしょう。

    長期的、慢性的に睡眠時間が少ない生活を送ることは、心や体の成長に大きな悪影響が生じますので、どうしても推奨睡眠時間が確保できない、という場合であっても、最低7時間程度は睡眠時間を確保できるような生活リズムを保って頂ければと思います。

    毎日7時間以下の睡眠時間が習慣化すると、日中の活動に影響が現れます。例えば、授業中の集中力や、部活や運動時のパフォーマンスなどが低下します。当然、こうした状態が続けば、成績の低下や部活でのレギュラー脱落などにつながります。

    本来、睡眠を削ってでも力を注ぎたい受験勉強や部活といった事柄に、睡眠不足のせいで力が発揮できなくなるという、本末転倒が起こるのですから、睡眠不足を決して軽視せずにできるだけたっぷりと睡眠時間を確保しましょう。

    起床時間を固定する
    忙しくて生活リズムが不規則で就寝時間がバラバラな場合は、無理に就寝時間を固定せず、そのかわり、できるだけ毎日同じ時間に起きるように習慣づけすると良いです。

    自律神経系の働きは、朝起きたときにスタートし、夜になると自然と沈静化していくため、朝起きる時間を固定すると、自律神経系の働きが整いやすく、寝付く時間も自然と安定するからです。

    中学生の睡眠時間が少ない場合の悪影響

    心も体も成長過程ある中学生にとって、睡眠時間が短くなることによって様々な悪影響が生じることが考えられます。

    自律神経系の乱れ

    自律神経系は脳や体の覚醒と鎮静を司る神経系で、規則正しい生活の中で育まれていきます。思春期や成長期を迎える中学生の場合、この自律神経系の発達が十分でない場合があり、低血圧で朝起きられないとか、学校の朝礼で倒れてしまうと言った生徒もいます。

    成長期は自律神経系の未発達によって『起立性調節障害』という特有の症状を起こすことがあり、朝が苦手な子、めまいやたちくらみを起こしやすい子、不登校になりがちな子などはこの症状を抱えている場合が多いです。

    自律神経系の発達には、体の成長を促す睡眠が必要不可欠ですから、睡眠が不足すればその分自律神経系の発達も遅れやすく、働きが乱れやすくなることが考えられます。

    学力が低下しやすい

    中学校では学校や塾での授業の難易度が上がり、授業についていけない生徒も出てきます。特に睡眠不足の生徒は、意図せずとも授業中に眠ってしまったり、ぼーっとしてしまって授業が耳に入ってこずに、学力が伸びにくくなってしまいます。

    また、夜の睡眠中は授業で習ったことを整理し、記憶として定着させるための重要な時間ですが、睡眠の時間が不足すればその機会は失われ、学習したことが中々定着しません。

    こうして睡眠不足の生徒は学力が低下しやすくなってしまうのです。

    体の成長の遅れ

    睡眠中は成長ホルモンが活発に分泌されますから、睡眠時間を多く取ればその分成長ホルモンによって体が成長しやすくなりますが、逆に睡眠時間が不足すれば、体の成長は遅れやすくなってしまいます。

    また、成長期にある中学生に取って、睡眠時間が少ないことによってもう一つ体に起きやすいことがあります。それは二次性徴の訪れです。(小学生で起こる子も多い)

    二次性徴とは体が、成人の状態になることを意味し、男性なら精通、女性なら生理が始まります。

    二次性徴そのものは喜ばしいことなのですが、困ったことが一つあります。二次性徴が起こると、体の成長が止まってしまうのです。つまり、二次性徴が早く起これば起こるほど、体の成長が早く止まってしまいやすくなるため、つまり身長が低くなりやすいのです。

    二次性徴の早まりと睡眠時間の関係は、メラトニンという睡眠ホルモンにあります。メラトニンは睡眠前に分泌量が増加することで眠りを誘うホルモンです。このメラトニンには「二次性徴を遅らせる」という特徴ががあり、メラトニンが多く分泌されている場合のほうが、より二次性徴の訪れが遅くなりやすい、つまりその分長く成長期が続く、という傾向があるのです。

    睡眠ホルモンであるメラトニンは、睡眠時間の長さに比例して分泌量が増加しますから、睡眠時間が少なくなればその分メラトニンの分泌量も減少し、二次性徴が早く訪れやすくなってしまうのです。

    就寝前のスマホの利用にも注意が必要

    最近では、中学生でも自分専用のスマホを持つことが当たり前になっていますが、就寝前のスマホの利用には注意が必要です。スマホのような電子端末の液晶画面からは、ブルーライトという脳を覚醒させる光が出ており、就寝前にスマホを見ていると、脳が覚醒したまま中々眠たくならず、睡眠を妨げてしまうことがあるのです。

    また、就寝前に脳が覚醒して興奮することで、睡眠中の眠りの質も悪くなってしまい、夜中何度も目覚めたり、朝はやく起きすぎてしまうと言ったことにもつながります。

    スマホ以外にもテレビや部屋の照明なども、眩しい光の刺激は脳を覚醒させてしまう原因となるため、就寝前2時間前ぐらいからは、スマホやテレビの利用は控え、部屋の照明もできるだけ暖色系で暗くして、脳が睡眠へと向かうようにしてあげると良いでしょう。

  • 快眠と運動

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    人の体は自律神経系という、無意識のうちに働く神経系によって脳が覚醒したり眠りに付いたりしています。適切な方法で運動をすると、自律神経系の働きを良くすることが出来、寝付きを良くしたり眠りを深くするなど、快眠効果を得ることが出来ます。

    快眠に重要な自律神経系

    快眠と運動の関係を紹介する前に、自律神経系という神経の特徴を知る必要があります。

    自律神経系は、呼吸をしたり心臓を動かしたり、瞬きをしたりなど、人が普段、無意識のうちにしている様々な運動を統括している神経です。

    自律神経系は交感神経系副交感神経系という二つの神経系で構成されており、二つの神経系の役割を大まかに示すと、

    • 交感神経系:脳の覚醒、心身の興奮
    • 副交感神経:脳の休息、心身のリラックス

    表裏一体
    二つの神経系は覚醒と休息、興奮とリラックスのようにそれぞれ相反する特性を持ちます。この二つの神経系は相反する特性を持つと同時に、働く時間もコインの裏と表のように表裏一体の関係を持ち、一方が働いているときは片方が休み、もう一方が働いているときはもう一方が休んでいます。

    昼と夜
    交感神経系と副交感神経系が働く時間は、それぞれ決まっています。日中は脳を覚醒させる交感神経系がよく働き、夜間は脳を休息させる副交感神経系がよく働きます。

    一方が働いている時、もう一方は完全に休んでいるわけではありませんが、活動レベルは下がります。例えば、日中交感神経系が働いているときは、副交感神経系は緩やかに働いており、逆に夜間は副交感神経が優位になって、交感神経系は鎮静します。

    自律神経系と運動

    さて、ここからは本題の快眠と運動の関係についてです。

    運動とは、走ったり飛んだり跳ねたり、とにかく体を動かすことを言います。体を動かすと、その分、体は激しく酸素やエネルギーを消費するため、それを補うために血圧が上昇して、呼吸や心拍数は速くなります。この血圧や心拍数を自動的に調節しているのが自律神経系です。

    運動をすると自律神経系のうち、交感神経系が興奮して、血圧上昇、心拍数増加などの作用をもたらします。

    交感神経系への刺激が、何故快眠に結びつくかというと、例えば100mを全力疾走した後のことを思い浮かべてみて下さい。

    全力疾走をすると、息は激しく切れて、その後しばらくは動けないほど疲れます。100mを走っている最中に働いているのは交感神経系ですが、走り終わった後、息を整えたり体の疲れを癒やすために働くのは副交感神経系です。

    交感神経系が激しく働いて、脳や体が疲労すると、その後には副交感神経系が自動的に働き、体を休めようとするのです。交感神経系と副交感神経系の働きは、波のように繰り返し、片方が穏やかなときはもう片方も穏やかに、片方が激しく働けば、その後もう片方も激しく働きます。

    自律神経系の表裏一体の関係から、日中、適度に体を動かして交感神経系を刺激しておくと、夜になると副交感神経系が働きやすくなるため、寝付きが良くなったり、より深く眠ることができるようになります。

    運動の快眠効果

    適度な運動は、交感神経系への刺激だけでなく、快眠するために重要ないくつかの効果をもたらします。

    自律神経系のメリハリを作る
    交感神経系と副交感神経系は表裏一体。交感神経系が刺激されるとその分副交感神経系の働きも強くなり、二つの神経系が刺激されることで、自律神経系の働きにもメリハリが生まれて、自律神経系そのもののバランスが整いやすくなります。

    自律神経系がしっかり働いていると、夜になり眠るべき時間が来ると自然と副交感神経系が優位に働くようになり、ぐっすりと快眠できるようになります。

    ストレスの解消になる
    適度な運動による心地良い刺激は脳にたまったストレスの解消に効果的です。ストレスは快眠を阻害する大きな要因でもあるため、ストレスを解消することは、快眠するためにも非常に効果的です。

    このように、人の体に自然に備わっている自律神経系の仕組みをうまく利用して、適度に運動することが、夜の快眠へとつながるのです。

    快眠におすすめの運動

    快眠のための運動としておすすめなのは、ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリング、登山など、いわゆる有酸素運動です。また、あまり激しい運動ではなく、適度に疲労を感じる程度の運動が最適です。

    有酸素運動がおすすめな理由は、誰でも無理なくできる運動であることと、ウォーキングやサイクリングのように、手足を規則的に動かす運動は、脳内のセロトニン神経を活性化させることにも繋がるためです。

    セロトニン神経は交感神経系と同調した働きをして、脳の覚醒を保つ神経系です。また、セロトニン神経から分泌される神経伝達物質セロトニンは、夜になると睡眠ホルモンであるメラトニンへと変化するため、規則的な有酸素運動(リズム運動)をすることは、交感神経系を刺激し、セロトニン神経を活性化、そしてメラトニンの分泌促進の効果が得られる、とても効率的な運動なのです。

    快眠を阻害する運動のしかた

    おおよその運動が交感神経系を刺激するため、この運動はしないほうが良いという運動はあまりありませんが、快眠という観点で考えると、睡眠前の運動は控えるべきです。

    睡眠直前に運動をすると、本来副交感神経系働くべき時間なのに交感神経系が働いてしまい、脳が興奮して寝付きが悪くなってしまうことがあります。また、交感神経系と副交感神経系の働くべき時間はそれぞれ、交感神経系は日中、副交感神経系は夜、と決まっているため、この順序を乱すと、自律神経系の働きそのものがバランスを崩すきっかけにもなってしまいます。

    快眠を得るためには、睡眠前の運動は控え、例えば夜仕事から帰ってきて、お風呂に入る前に走って汗を流すなどする場合は、ベッドに入る時間から逆算して、3時間~4時間前までには運動を終わらせるようにしましょう。

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  • 小学生に必要な睡眠時間

    読むのにかかる時間: 1未満

    育ち盛りの小学生にとって、睡眠は重要なものだということは多くの人が何となく理解しているところですが、具体的な睡眠の役割や、小学生にとって適切な睡眠時間がどれくらいなのかは、あまり詳しくは知られていません。小学生の睡眠時間についてご紹介します。

    子どもにとっての睡眠

    子どもと大人の睡眠を比べると、決定的な違いが一つあります。それは『体の成長』があるかないかです。子どもは日々の睡眠中に体が成長して大きくなっていきますが、大人になると体の成長は止まります。

    人の体は、生まれたときから大人になるまで、日々成長を続けますが、体の成長が最も活発に起こるのが睡眠中です。睡眠中に体の成長が活発化する理由は、睡眠中に『成長ホルモン』の分泌が最も活発になるからです。

    実は、大人になっても成長ホルモンは分泌され続けますが、体を成長させるほどの量の成長ホルモンが分泌されることはなく、大人にとっての成長ホルモンの役割は、傷ついた体の細胞や組織などをメンテナンスすることが主となります。

    こうして、小学生も含め、育ち盛りの子どもにとっての睡眠とは、体が成長するために欠かせないものですが、子どもの睡眠時間が短くなると、成長に影響が生じることが懸念されます。

    睡眠時間が減ると

    子どもの睡眠時間が減ることで起こりやすいのが、『体の成長の遅れ』と『二次性徴の訪れの早まり』です。

    体の成長の遅れは以下のようにして起こります。
    1.睡眠時間が減ると、睡眠ホルモン『メラトニン』の分泌が減少する。
    2.メラトニンの分泌が減ると、成長ホルモンの分泌が減少する。
    3.成長ホルモンの分泌が減ると、身長や筋肉などの成長が遅れる。

    体の成長が遅れても、成長が続ければ極端な低身長になるようなことはありません。しかし、子どもの睡眠時間の減少のもう一つの影響として、『二次性徴の訪れが早くなりやすい』という特徴を持ちます。

    子どもの成長に合わせて大量に分泌されるメラトニンには、『性腺抑制作用』があります。性腺抑制作用とは、性腺刺激ホルモンによって『性腺』が発達するのを抑制する働きのことです。

    性腺とは生物の生殖能力を司る生殖器のことです。性腺刺激ホルモンの分泌が増加すると、男性の場合は男性ホルモン、女性の場合は女性ホルモンの分泌が活発になり、性腺が発達していき、やがて『二次性徴』、いわゆる肉体が成人機能を有する状態を迎えます。二次性徴を迎えると、身長の成長も活発になりますが、反面、二次性徴後の身長の伸びは緩やかになり、成長が徐々に止まります。

    つまり、たっぷり睡眠をとって、メラトニンの分泌量が多ければ、その分二次性徴の訪れが抑制されて、体の成長を長期間続けることができるため、その分、身長が伸びやすいということが言えるのです。

    睡眠時間が減ってメラトニンの分泌や成長ホルモンの分泌量が減ると、体の成長は遅れやすくなります。さらに、メラトニンの分泌量の減少が、性腺刺激ホルモンの分泌量の増加につながり、二次性徴が早く訪れやすくなる、つまり体の成長のピークが、睡眠時間の減少によって早く訪れやすくなってしまうのです。

    つまるところ、『子どもの睡眠時間が減ると成長が早く止まりやすくなる』、『身長をたくさん伸ばすには、睡眠をたっぷり取って二次性徴の訪れを遅らせることが重要』ということが言えます。

    小学生の身長の成長データ

    男女年齢別の平均身長(2014年)と、身長の年間成長量(2016年)を表した表です。

    男子 女子
    平均身長 年間成長量 平均身長 年間成長量
    7歳 122.0cm 5.8cm 119.3cm 5.7cm
    8歳 126.3cm 5.4cm 125.7cm 6.2cm
    9歳 134.6cm 5.2cm 133.7cm 6.7cm
    10歳 139.2cm 6.1cm 139.3cm 6.5cm
    11歳 145.1cm 7.3cm 146.8cm 5.1cm
    12歳 152.6cm 7.2cm 150.8cm 3.1cm
    13歳 158.1cm 5.5cm 155.2cm 1.5cm
    14歳 164.1cm 3.3cm 156.4cm 0.5cm
    15歳 165.6cm 1.5cm 155.8cm 0.6cm
    16歳 169.4cm 0.9cm 158.7cm 0.2cm

    ※平均身長と成長量は別々の統計データから抽出しているため、数値は一致しません。

    表を見ると、男子は11歳と12歳に、女子は9歳~10歳にそれぞれ年間成長量がピークに達しているのがわかります。個人差もありますが、体を成長させるには、この間に良質な睡眠を取ることが、特に重要であるということが言えます。


    データの引用:文部科学省 – 「学校保健統計調査-平成28年度(確定値)の結果の概要」,厚生労働省 – 「第2編 保健衛生 第1章(第2-6表 身長・体重の平均値,性・年次×年齢別)」

    二次性徴の時期

    二次性徴が訪れる時期は、男女によって若干異なります。個人差がありますが、一般的には女子のほうが男子よりも二次性徴が早く、男の子は12歳前後から14歳頃、女の子は10歳前後から14歳頃に起こることが多いです。

    男女いずれも、小学校中学年から高学年にかけて二次性徴を迎えることが多く、この時期に適切な睡眠時間を確保することがいかに重要かが分かります。

    二次性徴が起こること自体は、極自然なことで、子どもが順調に成長している証拠でもあります。しかし、睡眠時間の減少によって二次性徴の起こりが早すぎる場合、肉体は性的に成熟し、その後の体の発達が少なくなってしまうのです。

    ※もちろん、『体の成長』にとって重要なのは睡眠だけでなく、食べ物や運動など他の要素もあります。

    学力の低下も懸念される

    小学生の睡眠時間が減ることで、懸念されるのは、身長の伸びや体の発育など、成長の遅れだけではありません。

    睡眠不足は、集中力や判断力の低下に繋がります。また、睡眠中は記憶の整理や取捨選択をする時間でもあり、学校で勉強したことを記憶として定着させるためには、十分な睡眠が必要不可欠です。

    根本的に忘れてはならないのが、睡眠による体の成長とは、『脳の成長』も含まれているという点です。子どもは大人に比べて脳機能も発展途上であり、脳の発達には睡眠が重要な要素となっているのです。

    こうして、脳機能も発展途上の小学生の睡眠時間が減ると、学力低下に繋がることが懸念されるのです。

    小学生に必要な睡眠時間

    アメリカの睡眠財団によると、同財団が推奨する小学生(6歳~11歳)の睡眠時間は『9~11時間』とされます。また、『最低限の睡眠時間』とされるのが、『7~8時間』です。

    小学生の最低限の睡眠時間は7~8時間』となっていますが、子どもの睡眠は、脳や体の成長に直結していることを考えると、よほどの事情がない限りは、推奨される9~11時間の睡眠時間を確保して、健やかな成長を促してあげたいところです。

    参考:睡眠財団 – 『HOW MUCH SLEEP DO WE REALLY NEED?

    睡眠不足で子どもに不調が生じることも

    子どもは十分に発達するための睡眠時間が確保出来ないと、脳は睡眠不足によってストレスを抱えることになります。

    ストレスは成長にも悪影響を与えることはもちろん、自律神経系が未発達な子どもの場合は、自律神経系を乱す原因ともなり、めまいや立ちくらみ、低血圧、貧血、吐き気、朝起きられない、などの症状を特徴とする、自律神経失調症の一種である、『起立性調節障害』の発症に繋がる可能性もあります。

    子どもの睡眠不足の悪影響

    子供の睡眠不足は成長ホルモンの分泌量が減ることで、以下のような影響が生じる恐れがあります。

    • 肥満傾向
    • 知能の発達が遅れる
    • 運動神経の発達が遅れる
    • 体の成長が遅れる
    • 情緒が不安定になりやすい

    詳しくは『睡眠不足の子供に起こる悪影響』をご覧ください。

    勉強よりも睡眠を優先すべき

    学歴社会の日本では、子どもが小学生の頃から塾や習い事に通わせる熱心な親御さんも少なくありません。子どもの将来を思えばこその行動ですが、ときにこうした習い事などが子どもの睡眠時間を奪ってしまっていることがあります。

    勉強や習い事は大人になってからでも遅くはありませんが、脳や体が成長できるのは、子どものうちだけです。

    もしも我が子が、ご紹介した小学生に必要な睡眠時間を下回るような生活をしているのであれば、今すぐに生活習慣を見直し、出来るだけ多くの睡眠時間を確保できるようにしてあげましょう。

    また、十分な睡眠を取ることは、勉強する上での集中力や学習効率を高める、ということも忘れてはなりません。睡眠が不足していれば、いくら塾に通わせても、勉強したことはあまり身にならないかもしれません。

    また、睡眠が重要であるということは、小学生の子どもだけでなく、中学校や高校に上がってからも、さらに大人にとっても変わらないことです。

    自分や子どもの年齢に合わせて、中学生に必要な睡眠時間と、高校生に必要な睡眠時間社会人にとって理想の睡眠時間もチェックしましょう。

    photo credit: Nicolas Alejandro Street Photography (license)

  • オキシトシンと睡眠について

    読むのにかかる時間: 1未満

    オキシトシンがしっかりと分泌されているとき、脳はストレスに鈍感になり、交感神経系が過度に興奮することを防ぎます。同時に、副交感神経系が働きやすくなり、心身ともにリラックスした状態を作りやすくなり、ベッドに入れば気持ちのよい睡眠へと誘われます。

    ストレスが睡眠を妨げる

    生き物は眠っているときが最も無防備な状態であり、人間も例外ではありません。例えば、外敵など何らかの脅威によって身に危険が迫っているとき、つまり強いストレスを感じる状態で、万が一眠ってしまうと死に直結するため、脳は無意識のうちに決して眠らないよう、交感神経系を興奮させて覚醒状態を保とうとします。

    現代社会では、身に危険が迫った状態を経験することは滅多にあることではありませんが、仕事、上司、人間関係、家庭不和、学校、友人関係、成績、病気などに対する、不安やイライラなど、脳を覚醒してしまうような精神的なストレスは身の回りに溢れています。

    オキシトシンはストレス緩和により睡眠を深める

    オキシトシンが分泌されていると、脳が感じる様々なストレスは緩和されて脳の興奮が和らぎます。心が安心してリラックスした状態を生じやすくなることで、催眠作用を発揮します。

    オキシトシンが分泌されやすい環境を整えることは、(オキシトシンの基本的な効果として)単に対人コミュニケーションを深めたり、空気を読めるようになるということだけでなく、多くの日本人が問題を抱えている睡眠の質を向上させる上でも、非常に重要な要素の一つであると言えます。

    メラトニンの分泌も促進されやすくなる

    オキシトシンと睡眠の関係を探ると、オキシトシンが脳内で働くセロトニンや睡眠ホルモン『メラトニン』と密接な関わりがあることがわかります。

    オキシトシンとセロトニンは相互関係があり、オキシトシンの分泌が促進されることでセロトニン神経も活性化します。セロトニン神経が活性化すると、セロトニンから合成されるメラトニンの量も増えるて、寝付きが良くなったり、良質な睡眠を得られやすくなるのです。

    誰かと一緒に寝ると安心できる

    眠りの効果を高めるオキシトシンを分泌する簡単な方法は、「誰かと一緒に寝ること」です。

    眠るときに恋人や夫婦のように、お互い信頼し合う親しい間柄の人と一緒のベッドで肌を寄せ合って眠ると、充足感や安心感を得やすく、オキシトシンの分泌が促進されて、日中に仕事や学校で受けたストレスが緩和されて、安眠へとつながります。

    一緒に寝ると逆効果の場合も

    恋人や夫婦であっても、オキシトシンを分泌する効果が得にくく、逆効果になるパターンもあります。

    恋人や夫婦の仲が冷え切っていたり、パートナー自体がストレスの元である場合、また、パートナーのいびきや歯ぎしり、寝言、口臭、寝相の悪さなどで、日頃から自身の眠りが脅かされていると感じる場合は、一緒のベッドで寝ることそのものがストレスになる可能性があり、かえってオキシトシンが分泌されにくくなり、睡眠の質も悪くなってしまう恐れがあります。

    状態を改善出来ない場合は、思い切って寝るときはベッドを別にするのも一つの解決策です。寝る直前までに語り合ったり、触れ合ったりして一緒に過ごせば、オキシトシンの分泌には効果があります。

    一人で寝る場合は?

    誰かと一緒に寝るよりも一人のほうが落ち着くと感じる人は案外多くいますし、一人暮らしや様々な事情で、いつでも誰かと一緒に寝ることが出来ないという人も多いかと思います。

    独りで眠る場合、信頼できる相手と一緒に安心した気持ちで眠りを迎える場合と比べると、どうしても「オキシトシンの分泌」という点では一歩譲ることになります。

    独りで寝る場合にも少しでもオキシトシンを増やしたいという人は、など、愛するペットを抱いたり、そばで触れながら眠る、愛着のある人形抱き枕を抱いて眠る、などすると、多少はオキシトシンの分泌を促進させる効果が期待できるかと思います。

    一人の場合でも、オキシトシンが足りなくならないよう、睡眠前以外の日常生活の中でオキシトシンを増やすことを心がけると良いでしょう。

    ★次のページでは『オキシトシンを増やす食べ物と食事の仕方』をご紹介します。

    photo credit: Lars Plougmann Best friends (license)