自分では気付きづらい「頭の匂い」。頭は体の中で皮脂が一番多く分泌されるため、悪臭を発生させる条件を一番備えた部位なのです。更に頭には汗をだす汗腺も一番多くあるという、臭いを発生させる原因を二つも兼ね備えているのです。また個人差はありますが、髪の毛は臭いを吸着しやすく、頭髪が密集していることで臭いがたまりやすくなるため、悪臭を増す原因となってしまうのです。

加齢臭が発生している方には更に耳が痛い情報となりますが、加齢臭の原因物質であるノネナールが最も発生しやすい場所は頭皮のため、さまざまな臭いにプラスして加齢臭まで発生するというなんとも言葉では言い表せないような状況になっているのです。

頭皮の臭いをセルフチェック

頭はどれくらい臭いのか?

スカルプDなどで有名なアンファー株式会社が頭皮の匂いを検証したデータ(20~30代の男女500名を対象)があります。これによると、シャンプーをして丸一日が経過した頭皮を臭いを測定する機器で測った数値が”59“でした。比較するものとして、食べ物で「生のさんま=44、ねぎ=72、納豆=430」、動物「犬=11、猫=13」、生活臭「1日はいた靴下の臭い=120、たばこの煙=700」という数値でした。これらのデータを見るといかに頭皮が臭いかわかります。

さらに喫煙をされる方や周りで喫煙される方がいる方は、数値=700というたばこの煙が髪の毛に付着するわけですから、更に悪臭が増加すると考えられます。

頭皮の臭い対策

頭皮の臭い対策で重要なことは、頭皮を清潔に保つことです。清潔に保つには頭を洗うことがひつようなのですが、ここで大きな落とし穴が・・・。地肌をしっかりと洗うことが重要なのですが、力任せに頭皮をこする行為はNG行為なのです。

正しい手順として
(1)頭を洗う前にまずはクシで絡まった髪の毛がないようにとかしてから、髪をぬらします。
(2)しっかりと全体の頭皮がぬれるように熱すぎないシャワーでお湯をかけて下さい。
(3)いきなりシャンプーを髪の毛につけずに、手のひらになじませ、指の腹で地肌全体に広げます。
(4)前髪の生え際⇒頭頂部⇒耳の裏⇒後頭部⇒えりあしといった流れで全体をやさしく洗います。
(5)しっかりと洗い残しがないようにシャンプーを洗い流します。

概ね(1)~(5)の手順を行えば頭皮は清潔に保てますが、痒いからといって爪を立てて洗うのは避けて下さい。また爪が伸びている方はシャンプーブラシを使用することをお勧めします。ぬれた髪の毛は放置せずにしっかりとドライヤーなどで乾かすことを忘れないでください。

仕上げは生活習慣の改善

文頭に「頭は体の中で皮脂が一番多く分泌される」と書きました。

それでは皮脂の分泌を減らす事ができたらどうなるでしょう。臭いの発生原因を減らせれば、頭の匂いの発生を抑制することができるのではないしょうか。では皮脂の分泌を減らすにはどうするればいいでしょうか?

それはバランスの取れた食事や暴飲暴食を避けるといった食生活の改善に取り組むことです。

そしてしっかりと睡眠をとり早寝早起きをを心がけること、日常生活に適度な有酸素運動を取り入れるなど生活習慣の改善をおこなうことで大きな効果を期待できます。まずは自分の生活を見直すことからはじめてみては如何でしょうか?

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