嫌いな勉強やつらい運動などを快感へと変えるドーパミン。物事のモチベーション、いわゆるやる気スイッチであるドーパミンは、どうしたら増えるでしょうか。ドーパミンの増やし方をいくつかご紹介します。

ドーパミンを増やす方法

食事はバランス良く

ドーパミンを増やすためには、まずなんといってもドーパミンの原料が必要です。ドーパミンの原料となるフェニルアラニンチロシンは肉や魚、豆などのたんぱく質に含まれるアミノ酸ですので、それらの食材を摂取しましょう。

ただし、たんぱく質ばかり摂取するのではなく、栄養のバランスも考えることが大事です。例えばたんぱく質の分解には、鉄分やビタミンB群が関わっており、また腸内の乳酸菌ビフィズス菌も分解を助ける存在です。原料そのものだけでなく、それらの分解や合成に関わる食材も含め、上手に摂取しましょう。

運動をする

運動は気軽にドーパミンを分泌させることが出来る、手っ取り早い方法です。運動することでドーパミンの分泌が促され、疲労感は爽快感へと変わります。

継続的に運動をすることで、筋トレで少しずつ重たいダンベルを持ち上がられるようになったり、ジョギングの距離や記録が伸びることは、新たな「モチベーション」を生み出し、運動をすることの相乗効果を得ることが出来ます。

また、運動することで体の持つ代謝機能を向上させる効果が期待できます。代謝機能が上がり、脳細胞の再生が活発化されれば、その分ドーパミンが活性化しやすい環境を作ることができます。

小さくても新しい発見や成功をする

小さな発見から意欲が生まれる
どんな小さなことでも、新しい発見成功は脳への刺激になります。何かを発見をして脳が刺激を受けた時、ドーパミンが分泌されています。いつもと違う道で帰った時、「変わった形の建物を発見した」、「見たことのない花が咲いていた」、「キレイな夕日が見えた」という、一見すると何でもないような些細な発見をするだけでも、ドーパミンを分泌することが出来ます。すると次の日には、もっと違う道も通ってみたくなるものです。こうした積み重ねが物事への意欲となり、ドーパミンの分泌を増やしてくれるのです。

小さな成功から意欲が生まれる
たとえ簡単な計算問題でも満点を取ればドーパミンが分泌されます。すると、もっと色々な問題を解きたくなるものです。どんなに小さなことでも、新しいことを知る、新しく成功することはドーパミンの分泌を増やすことに繋がります。テレビやスマホのゲームは、小さな成功を得るには最も身近で簡単な方法かもしれません。ただし、ゲームのやりすぎは注意が必要です。

好きなことや得意なことをする

勉強でも運動でも、好きなことに対しては常に興味が湧いてきます。何時間でも没頭し、疲れも忘れてしまうほどです。好きなことに没頭している間は、ドーパミンが分泌されているのです。

しかも、ドーパミンには『強化学習』という性質があり、ドーパミンが分泌されるような行動をしたとき、その行動を強化する(学習して覚える、上達させる、効率化させるなど)性質があるのです。「好きこそものの上手なれ」というのは、このドーパミンの強化学習の効果によって生み出される、プラス効果のスパイラルなのです。

生活の記録を付ける

歩数、体重、睡眠時間、運動量、食事の献立、消費カロリーなど、生活の様々な記録を付けていくと、「今週はこれだけ歩いた」、「カロリー取りすぎたからもっと運動頑張ろう」、など、記録の積み重ねが思いの外楽しく感じます。数値を記録するために歩いたり、運動したり、早く眠ったりという新たなモチベーションを生み、ドーパミンを増やす効果が期待できます。

アプリを使えば気軽に遊び感覚で始められるので、続けるのもあまり苦痛がありません。

こうした生活の記録を付けるには、スマホのアプリが便利です。「活動ログ」「ライフログ」などで、APPストアやGooglePlayで自分好みのアプリを探してみましょう。

さらに詳しい記録を付けたい人は、スマートウォッチを併用するのがお勧めです。スマートウォッチはアップルウォッチに代表される、脈拍や体温など、様々な生体ログを記録可能な多機能時計で、スマホのアプリと連動するものが多数あり、アプリの機能を最大限引き出すのに有効です。

アップルウォッチは少し値段が張りますが、1万円くらいから手に入るスマートウォッチが他にたくさんありますので、安いもので試してみるのも良いでしょう。

★次のページでは『ドーパミンが過剰に分泌されると』をご紹介します。

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