起立性調節障害で起こりやすい症状の一つに頭痛があります。頭痛はめまいや立ちくらみなどと並んで、起立性調節障害で最も起こりやすい症状の一つです。起立性調節障害で頭痛が起きる原因についてご紹介します。
自律神経系の乱れで頭痛が起こる
起立性調節障害で頭痛が起こる原因は、自律神経系の働きが関係しています。頭痛には場所や痛み方の特徴によって幾つかの種類がありますが、自律神経系が関わるのは、血管の収縮によって起こるタイプの頭痛で、俗に『偏頭痛(へんずつう)』と呼ばれるものです。
偏頭痛とは
偏頭痛の特徴は、体を動かすと頭の片側でズキンズキンと痛みが起こることが多く、動かず寝転がっていると楽になることが多いです。偏頭痛は吐き気や嘔吐、耳がキーンとしたり目がチカチカする、肩の痛みやコリと言った症状を伴うこともあります。
片頭痛は自律神経系の働きの乱れにより、血管の収縮や拡張が無秩序に起こり、血管の周辺の神経細胞が圧迫されることで痛みが生じると考えられています。
偏頭痛の原因はストレス
偏頭痛を起こす原因は、疲れや睡眠不足、生理、緊張、など様々なものがありますが、最も大きな要因となるのはストレスです。
ストレスは、自律神経系の働きそのものを乱す原因でもあり、脳が大きなストレスを感じることで、血管の拡縮が起こって痛みが生じると考えられています。
血中のセロトニンがの関与
ストレスによって血管が拡張したり収縮することで起こる偏頭痛には、血中のセロトニンが関与していると考えられています。セロトニンは血中の血小板の中に収納されており、血管の収縮や拡張に作用します。
脳がストレスを受けて自律神経系の働きが乱れると、誤った量のセロトニンが血中に放出されてしまい、その結果血管の収縮に異常が起き、頭痛を発せさせるのではないかと言われています。
詳しくは『セロトニンと頭痛』をご覧ください。
起立性調節障害で溜まりやすいストレス
起立性調節障害の症状が起こる人はストレスを貯めやすく、そのためストレスから来る偏頭痛の症状も現れやすいのです。
特に、起立性調節障害の症状が重たい、朝起きたときや午前中にひどい頭痛が起きることが多く、午後や夕方になると少しずつ頭痛も治まることが多いようです。
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