現代社会は24時間止まることがありません。多くの人は朝起きて夜眠りますが、人が眠っている間に働く夜勤の仕事に就いている人も大勢います。ところが夜勤の仕事を続けると、セロトニンが不足しがちで、健康への影響が危惧されます。

夜勤の仕事でセロトニンが不足する

夜勤の仕事の頻度が増えれば増えるほど、脳内でセロトニンが分泌されにくくなる可能性があります。医師や看護師、トラックやタクシーの運転手さん、飲食店で働く人、24時間体制の工場にシフト勤務する人、海外市場のトレーダー、SEやサーバー管理の人などは特に要注意です。

太陽光に当たる機会が減る
セロトニンは太陽光による『光の刺激』が脳に届くことによって分泌が促進される性質があります。夜勤の仕事で太陽光に当たる機会が減ると、その分セロトニンが分泌されにくい状態になり、徐々にセロトニンが不足していき、気分が滅入ったり、うつっぽい症状が現れやすくなります。

睡眠の質が悪くなる
本来、人は日中起きて活動して、夜は睡眠をとる生物です。人の『体内時計』の仕組みも夜の睡眠に合わせて、メラトニンや成長ホルモンと言った、睡眠物質が分泌されやすいように形成されています。

ところが夜勤の仕事の場合は、日中に眠ることになるため、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌量が減ったり、睡眠中に分泌される成長ホルモンの分泌が減るため、睡眠の質がどうしても夜の睡眠よりも悪くなりがちです。

疲労とストレスが溜まりやすい
夜勤による睡眠の質の悪化は、本来睡眠によって解消されるべき『疲労』と『ストレス』が溜まりやすい状態を招きます。疲労やストレスは、脳のセロトニン神経を直接衰弱させる原因でもあり、睡眠の質が悪化することも、まわりまわってセロトニンが不足する原因になると言えます。

体内時計が乱れる

夜勤による体の変調は、セロトニンの不足だけではありません。

人間の体内時計は、地球の自転に合わせて日中に活動することを前提に形成されています。生活リズムを無理やり夜型に変えると、本来の昼型の体内時計が乱れて、時差ボケのような状態で生活することになります。

短期間の夜勤の場合、体への長期的な影響は出にくいのですが、生業として夜勤が多い仕事に長期間就いていると、その分体への影響が現れやすくなり、様々な疾病リスクの増大を招きます。

特に体内時計の乱れで起こりやすいのが、睡眠相後退症候群や睡眠相前進症候群などの、概日リズム睡眠障害です。

自律神経系が乱れる

体内時計が乱れると、体内時計と連動して働く自律神経系にも乱れが生じやすくなり、自律神経失調症起立性調節障害のような、自律神経系が乱れることで発症しやすい疾病に罹りやすくなります。

また、自律神経系の乱れ、特に交感神経系の乱れは、血糖値の乱れや血管への負担を増加させるため、高血圧症や動脈硬化、心疾病や糖尿病などの生活習慣病のリスク、またガンなどの発症リスクも高めることが明らかになっています。

ビタミンDが不足しやすい

ビタミンDは人の生命維持に必要不可欠なビタミンで、人間に場合、9割程は太陽光を浴びることでビタミンDを合成しています(残りは食事から)。夜勤で太陽光を浴びないと、その分ビタミンDが不足する可能性も高まり、ビタミンD不足によっても様々な健康リスクが増加するのです。

例えば、ビタミンDは骨を形成するカルシウムの吸収に必要不可欠であり、不足することでカルシウムの吸収率が下がって、骨の強度が弱ってしまう骨粗しょう症を患いやすくなります。

また、ビタミンDは人が持つ免疫力を高める作用を担っており、不足すると免疫力が低下して、これも様々な疾病リスクを高める要因となります。

光目覚ましで疾病のリスク回避を

ご紹介したように、夜勤による太陽光を浴びる機会の減少は、セロトニン不足、体内時計の乱れ、自律神経の乱れ、ビタミンDの不足などを招きます。これらはいずれも、何らかの疾病のリスクを上げる要因となります。

様々な疾病リスクを抱える夜勤の方がそうしたリスクを軽減するために是非お試しいただきたいのが、光目覚ましです。光目覚ましは、夜勤の方に不足しがちな太陽光を擬似的に再現して、日光浴に近い効果を得ることが出来るため、体内時計の乱れや自律神経系の乱れを改善し、セロトニンやビタミンDが不足しやすい状態も改善しやすくなります。

夜勤の日は、起きるのが夕方や暗くなってからでしょうから、起きる時間に合わせて光目覚ましを使うのが最適です。

そうした光目覚ましで何よりに重要なのは、『明るさ』で、交感神経系を活性化させてセロトニンの分泌を促進するために必要な明るさは、およそ2,500ルクス程度の照度が必要と言われています。実は、光目覚ましの中には『明りは点くけど、目が冴えるほど明るくない』と、買った後にがっかりする商品が結構あります。

詳しくは『光目覚まし時計』をご覧ください。

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