人の三大欲求は「食欲、睡眠欲、性欲」とされます。 そのうちの、食欲と睡眠欲は、切っても切れない密接な関係があります。効果的な睡眠をする上で、食事がどのような関わっているのかご紹介します。
1.食事の睡眠への影響
食後の眠気が起きる原因は、食べたものの消化と吸収のために血液が胃腸に集まり副交感神経が優位になること、また、その分の脳への血流が減るのと、食後に分泌されるインスリンにより血糖値が下がるためです。
また、昼食後の眠気の原因は、血流変化とインスリン分泌の他にも、人の持つ半概日リズム(サーカセミディアンリズム、12時間毎の体内時計)と、午前中の脳の疲労なども影響しています。
つまり、食後に眠たくなる事自体、生理現象であると言えます。
では、食後にすぐ眠ってしまうと、身体にどのような影響があるのでしょうか?
食事をして胃腸が働きだすと、副交感神経が優位になって眠たくなりますが、そのまま寝てしまうと、睡眠の質が悪化してしまいます。
睡眠中にも食べ物の消化のために胃腸は働きますが、胃腸が働いている間は身体が深いレム睡眠に入りにくくなってしまいます。
また、胃に食べ物が入ったまま眠ると、睡眠中は脈拍や血圧が下がって、血流が抑制されるので胃腸の動きは鈍くなるため、どうしても消化や吸収の効率が下がります。
すると、消化不良を起こして下痢や便秘になりやすいほか、「逆流性食道炎」の原因にもなります。
胃に入った食べ物は、覚醒時であればおおよそ2時間から3時間で消化されるので、広く言われることではありますが、食事は就寝3時間前くらいまでに済ませると良いでしょう。
また、食べ過ぎるとそれだけ消化に時間がかかりますので、食べる量は腹八分目程度に抑えておくと消化にもよく、カロリー摂取量も抑えられるので、ダイエット中の人にとってはダイエットの助けにもなります。
ちなみに、『夜食べると太る』という説もあります。
★食後すぐ寝た場合の睡眠への影響
・眠りが浅くなり睡眠の質が悪化する可能性がある
・消化不良により下痢や便秘、逆流性食道炎などの原因になる
★影響を避けるには
・食事は就寝3時間前までに済ませる
2.睡眠に効果的な食べ物
世の中には睡眠と相性の良い食べ物があります。
ホットミルクやハーブティーは眠りを誘うと言う古くからの噂も良く耳にします。
では、実際どのような食べ物が睡眠に効果的なのでしょうか?
睡眠前には「メラトニン」と言う睡眠ホルモンが分泌されます。
つまり、メラトニンがしっかり分泌されるような食事をとれば、「よく眠れる」というわけです。
では、メラトニンの分泌を促す食べ物は何か、ということになりますが、メラトニンの原料になるのが、トリプトファンという必須アミノ酸です。
トリプトファンは、食べ物のタンパク質に含まれているため、お肉や豆、魚などのタンパク質を食べることで、メラトニンの分泌を増やすことが期待できます。
トリプトファンを含む食材リストは『トリプトファンを多く含む食品』をご覧ください。
メラトニンを作るには、トリプトファンのほかにも、ビタミンB6や鉄分が必要とされていますので、よりバランスの良い食事が必要です。
また、アミノ酸の一つである「グリシン」という物質も、良質な睡眠をとる上で効果的なことが最近わかってきました。
グリシンはコラーゲンの材料になることから、コラーゲンを豊富に含む食べ物に多く含まれています。
身近なものでは、鳥の皮や軟骨、イカやエビなどの魚介類などにグリシンが多く含まれています。
3.睡眠に悪影響を与える食べ物
睡眠に良い食べ物があれば、悪影響を与える食べ物もあります。
睡眠に悪影響を与える食品として、アルコール、カフェイン、消化に悪い食べ物、刺激の強い食べ物などがあります。
- アルコール
- 寝酒や晩酌をする人は多いと思います。
アルコールを飲むと、寝付き自体は良くなると感じますが、実はアルコールを飲んで眠ると、眠っている時に肝臓でアルコールが分解されたとき発生するアセトアルデヒドという物質が交感神経を刺激してしまい、眠りの質が悪化してしまうのです。
また、アルコールには利尿作用もあるため、これも眠りが浅くなる原因になります。
また、アルコールに頼ってしまうと、アルコールは依存性が強いため、アルコール依存症になる可能性もあり、、そこから不眠症を発症することがあります。 - カフェイン
- 最近では特保飲料のヒットにより、特保のお茶やコーヒーを飲む機会も増えましたが、コーヒーやお茶などに含まれているカフェインには中枢神経を刺激することにより、強い覚醒効果があることが広く知られています。
カフェインの覚醒効果が作用する時間は、2時間から4時間程度、長い場合は8時間以上も続くとされています。 - カフェインを含む飲み物はコーヒー、コーラ、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ココア、チョコレート、栄養ドリンクなど。
カフェイン含有量- 緑茶 235ml: 30-50mg
- 紅茶 235ml: 47mg
- コーヒー(インスタント)235ml: 62mg
- コーヒー(豆から抽出したもの)235ml: 95mg
- コカ・コーラ 350ml: 35mg
Wiki:カフェインより
- 消化に悪い食べ物
- 消化に悪い食べ物、つまり消化しにくい食べ物は、それだけ胃に留まる時間が長くなるため、夕食時に食べると、夜眠る時にも胃に残って、睡眠に影響が出る可能性があります。
消化に悪い食べ物として知られるのは、揚げ物全般、天ぷら、肉や魚、脂肪分の多いもの、堅いものなどです。
また、野菜や海藻、キノコなどに多く含まれる食物繊維は、一般的に便通を良くするものとして知られていますが、食物繊維を豊富に含む食材も、実は消化しにくい食べ物です。 - 刺激の強い食べ物
- 唐辛子に含まれるカプサイシンのように、刺激の強い食べ物(辛い食べ物)は、発汗や血流促進など、交感神経を刺激するため、睡眠を阻害する原因になります。
日本の食卓で一般的に食べられる刺激の強い食べ物は、- ニンニク
- 唐辛子
- 胡椒
- ショウガ
- 山椒
- カレーライスに含まれるスパイス
香辛料などは一般的に食欲を増進したり血流を良くするするなど、良い効果も多いので、どんどん食べたいところですが、寝る前に辛い物や消化の悪いものを食べると、睡眠に悪影響が出やすくなりますのでご注意ください。
4.栄養不足の睡眠への影響
栄養素が不足すると、睡眠にはどのような影響があるでしょうか?
日本国内の場合、通常の生活をしていれば、栄養自体が極端に不足するということは考えにくいものの、特定の栄養が不足する原因として考えられるのは、以下の様なものが挙げられます。
- 慢性的な摂取カロリーの不足(食事量が少ない)
- ダイエット等の食事制限
- 極端な好き嫌い、偏食
- 拒食症、摂食障害
- 貧困による飢餓(ただし日本では考えにくい)
- マクロビオティックやベジタリアンのうち、タンパク質を極端に取らない食習慣
- その他、思想や宗教等によるもの
メラトニンの材料となるトリプトファンはタンパク質に含まれる必須アミノ酸で、肉や魚、豆類などに豊富に含まれています。
好き嫌いやダイエットなどで長期的に タンパク質を極端に取らないような食生活を続けると、メラトニンが分泌されにくくなる可能性があります。
メラトニンの分泌が減ると、睡眠の質が悪化し、不眠症などの症状が現れる可能性があるだけでなく、トリプトファンが作り出しているセロトニンも不足しやすい状況になるため、うつ病などの精神疾患にも罹りやすくなると考えられます。
ダイエットなどで肉や魚の動物性タンパク質を避ける人がいますが、タンパク質は筋肉の維持にも必要です。
また、睡眠をしっかり取れば、成長ホルモンの分泌も増え、脂肪の分解の促進にもなりますし、肌の再生など美容にも効果的です。
ダイエット中でもタンパク質は取ったほうが良いでしょう。
ところで、成長ホルモンの原料もタンパク質に含まれるアミノ酸です。
★栄養が不足すると
1.メラトニンの分泌が減ると睡眠の質の悪化や不眠症になりやすい
2.同時にセロトニンも不足するのでうつ病になりやすい
3.アミノ酸を原料とする成長ホルモンの分泌が減り、脂肪が溜まりやすくなる
5.食事を楽しむと睡眠にも効果がある
オレキシンは、不足するとナルコレプシーという睡眠障害の原因になるホルモンで、人の概日リズムと同調して分泌される性質があり、オレキシンの分泌量の変化で、覚醒を維持したり、眠たくなったりすることが分かっています。
オレキシンは眠る前には分泌量が下がることから、メラトニンと同じく「睡眠ホルモン」の一つに数えられます。
正しくオレキシンが分泌されるために欠かせないのが、「1.規則正しい生活」と、「2.食事を楽しむこと」です。
「食事を楽しむ」と分泌されるというと少しおかしな感じがしますが、実はオレキシンはドーパミンに代表される「報酬系」の脳内神経物質と同じような性質があり、「美味しい」「楽しい」と感じながら食事をすることで、分泌が促されるという性質があるのです。
こんな意外なところにも睡眠と食事の関わりがあることが分かります。
ちなみに、オレキシンにはスポーツのパフォーマンスを高める効果や、肥満との関係もあります。
睡眠時間の悩み
『たくさん寝たのに、仕事中眠くて耐えられない。』
『昼過ぎになるとボーっとして頭が回らない。』
『一体あと何時間眠れば満足できるのか?』
こうした睡眠時間に悩みを持っている人には、『何時間眠ったら良いのか』ということばかりを気にするのではなく、同時に『睡眠の質』の改善もお試し頂くことを強くお勧めしたいと思います。
▼『睡眠の質』を改善するには
睡眠の質とは、「睡眠の深さ」と言い換えることも出来ます。 睡眠の質が悪い人は、睡眠が浅くなりがちです。中でも、夜の寝付きが悪く、朝が苦手で起きれない人は起立性調節障害という自律神経系のバランスが崩れる病気に罹っている可能性もあります。
▼睡眠の質を悪化させるのはストレス
睡眠の質が悪化してしまう原因の一つが会社や学校、家庭の中で生じる様々なストレスです。ストレスは睡眠の質を悪化させるだけでなく、活性酸素を発生させて肌のシワやシミを増やす、つまり老化の原因ともなります。
睡眠の質そのものを改善するには、睡眠の質を悪化させる原因となるストレスを解消することが重要ですが、私達現代人は、今の生活習慣そのものを大きく変えることが難しく、ストレスの原因そのもの(会社、仕事、学校、受験、家庭、上司、夫婦関係、など)を消し去ることは困難です。
となると、ストレスそのものを消し去ることを目指すのではなく、ストレスにより強くなる、ストレスへの抵抗力を向上させることが、ストレスによる睡眠の質の悪化を防ぐ近道ではないでしょうか。 ストレスへの抵抗力を高めるのにお勧めなのが、グッドナイト27000という植物のハーブから作られる天然成分でできたサプリメントです。
グッドナイト27000は、植物のハーブから作られる天然成分でできたサプリメントなため、まず安心して口にすることが出来ます。
配合成分もセロトニンの合成に必要なトリプトファンとビタミンB6以外にも、抗ストレス作用のあるGABAやラフマ葉エキス、さらに『ラクティウム』という抗ストレス作用に優れた特許成分と、夜間の良質な睡眠をサポートする『テアニン』という成分が豊富に配合されており、ダイエットなどで様々な栄養素が不足しがちな人や、ストレスが溜まりやすい現代人には、特に効果が期待できるサプリメントです。
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