幸せホルモンとか愛情ホルモンとして最近話題のホルモン「オキシトシン」。このホルモンの分泌を増やせば、ビジネスシーンや社会生活上でもにも大いに役立つ効果があるのです。それは、コミュニケーション能力の向上です。少し前に東京大学の研究チームなどが発表した研究結果で、オキシトシンが対人コミュニケーションの障害を有意に改善する、ということがわかったそうです。
オキシトシンがコミュニケーション能力を向上させる
このことからも分かる通りオキシトシンには人への共感性や協調性を向上させる機能があります。人への共感性や協調性を上げる、ということは言い換えれば「人の気持ちがよく分かる」とか、「空気が読める」ということになります。ビジネスでは、空気を読んで提案する必要がありますし、クライアントの気持ちを読めれば相手からの信頼を勝ち取ることも出来ます。
また、社会生活上でも、例えばママ友同士の付き合いでも、「空気を読める」とか、「気が利く」、「痒いところに手が届く」、「相手に共感できる」ということはコミュニティの中では重要な能力と言えるのではないでしょうか。
オキシトシンには抗ストレス作用も
オキシトシンには抗ストレス作用もあります。アベノミクスにより先行きが少し明るくなってきたとはいえ、長らく不況の続いてきた日本の就労環境では、会社の倒産や失業、働けどワーキングプア、払われない残業代、ブラック企業の台頭、パワハラ、モラハラ、働きたくても働けないニートの増加、などなど、我々労働者にのしかかるストレスは半端ありません。
ストレスに抗えないと、うつ病になど、心の病になることだってあります。オキシトシンは日々のストレスを和らげ、私たちの心を守ってくれます。
では、オキシトシンを増やすにはどうすればよいでしょうか。人工摂取ということになると、オキシトシンは分娩の促進や母乳分泌の誘発の薬として使用されていますが、一般には薬機法上販売されていません。
件の研究では、オキシトシンの点鼻薬を使用したそうです。現時点では、点鼻薬は個人輸入やネット上の通販サイトなどで買うことが出来るようです。(効果や効能が確立/保証されたものではありませんので、ご注意下さい)
オキシトシンを増やすには?
オキシトシンを自然に分泌させて増やすには、以下のような方法が有効であるとされています。
- 早寝早起きを心がける
- 夕食のあと、寝るまでは強い光(パソコンやスマフォ、携帯ゲーム機など)を目に触れさせない
- 日光を浴びる
- リズム運動をする
- 複式呼吸をする
- 人との付き合いで親切を心がける
- 感情は素直に表す。我慢しない
- 家族や夫婦、恋人との触れ合いを大事にする
こうしたオキシトシンを増やす方法は、脳内物質セロトニンを増やす方法にも合致していますので、より詳しい情報は「セロトニンを増やす方法」をご覧ください。
さて、厳しい不況の中でストレスとの戦いが続きますが、オキシトシンをうまく分泌させて、ハッピーになりましょう。
★次のページでは『オキシトシンとセロトニンの相互作用』をご紹介します。
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